研究概要 |
本年度は、1750年から1789年までの40年間の教育論の数、日本にあるその原典(複写・マイクロフィルム等を含む)の数を調べることに力点をおいた。従来、教育論の数を調べるのにBuisson,Dictionraire de p【e!´】dagozie,1882)のBibliographieの項目が用いられ、その数は、171だが、調査の結果386の教育論のあることがわかった。調査にはA.Cioranescu,Bibliographie de la litt【e!´】ra ture francuise du 【18^e】 sciecle,ボルドー市立図書館,パリ国立図書館蔵書目録(法政大学図書館蔵)さらに小生の手許の教育学文献カードなどを用いた。 日本にある原典とは、(1)Julia編、ha reforme de l'enseignement(Hachette社)(法大教育学科蔵)(2)早大教育学部図書室蔵「フランス教育史コレクション」(3)古沢が国立図書館に発注したMicrofilms,(4)個人の著書・著作集などである。同期の教育論を大別すると、(1)『エミール』をめぐって出版された教育論、(2)イエズス会追放を契期に出版された教育改革論 (3)教育内容・方法改改革(宗教教育・女子教育論をふくむ)。日本にあるものは(1)は『エミール』をふくめて3点のみである。(2)については、1762年から70年まで、書名で判断すると16あるが、これらは研究史の中で重要とされたものを多く含んでいるので、次年度はこれらの原典の分析を行ない、教育改革論の内実をさぐりたい。
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