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1986 年度 実績報告書

産業の競争構造と投資:理論的および実証的分析

研究課題

研究課題/領域番号 61530002
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 元重  東大, 経済学部, 助教授 (10128564)

研究分担者 西村 清彦  東京大学, 経済学部, 助教授 (70164580)
小林 孝男  東京大学, 経済学部, 助教授 (40126058)
キーワード競争構造 / 投資競争 / 不確実性 / 財務構造 / 企業成長
研究概要

昨年度の我々の研究は、主に理論的な分析を中心になされたが、投資活動が競争構造と密接な関係にあることを、様々な側面において明らかにすることができた。伊藤は、戦後の日本の企業成長の原動力のひとつが、一時的な保護政策のもとでの投資競争にあることを明らかにした。このような投資競争が生じるのは、市場が寡占的であり、投資が企業の長期的ポジションに影響を及ぼすからである。伊藤はこの研究を発展させ、政府の政策決定と民間の対応との間にある依存関係についても分析した。政府による補助金政策や貿易制限政策がどのように実施されるかということが経済のパーフォーマンスによって影響を受けるとしたら、民間企業の投資行動も、そのようなパーフォーマンスに影響を及ぼすような側面を持つであろう。
西村は、完全競争的ではない経済で、さらに情報が不完全であるときに、各経済主体がどのように情報を利用し、それがマクロ的にはどのような結果をもたらすかを主として分析した。これは、企業の投資が常に不確実性のもとでなされることを考えると、投資行動の解明に重要な結果を与えている。
小林は、投資行動が企業の財務的側面とどのようなかかわりを持つか、理論的モデルをつくって分析している。古典的なモジリアーニ・ミラーの世界では、両者間に関係はないが、情報やリスクといった側面を明示的に考えることで、様々な興味ある結果を導出することができる。小林は、今後この結果を、自動車産業など・ケースで検記する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤元重,清野一治,誉田哲史: 経済学論集. 52(3). 33-46 (1986)

  • [文献書誌] 伊藤元重,清野一治,誉田哲史: 経済学論集. 52(4). 69-79 (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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