研究課題/領域番号 |
61530017
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
塩谷 實 理科大, 理学部, 教授 (50116597)
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研究分担者 |
佐藤 学 東京理科大学, 理学部, 助手 (90178773)
栗木 進二 東京理科大学, 理学部, 助手 (00167389)
神保 雅一 東京理科大学, 理工学部, 助手 (50103049)
清水 邦夫 東京理科大学, 理工学部, 講師 (60110946)
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キーワード | 級内相関構造 / Behrens-Fisher問題 / 因子分析の不適解 / 対数正規定常過程の推定 / 実験計画構成 / 分割可能計画 / 部分釣合計画 / 実験計画の線分割 |
研究概要 |
多変量解析および推測法を分担する班は定期的に会合を持ち討議を続けてきた。研究実践の概要は次の通りである。塩谷は、母共分散行列の級内相関構造の適合性をデータに基づいて統計的に検定する方法を開発し、関連した統計量の分布も導出した。この論文は第2回太平洋地域統計会議(昭和61年12月)で口頭発表され、1987年審査を経て専門書に掲載される予定である。塩谷はまた、母共分散行列が異なる推測論でのBehrens-Fisher問題を取りあげて、ヘテロセダステイック法を適用し、必要な分布論と共に一つの解答を与えた。佐藤は重要なブランチである因子分析法における重要な問題である不適解の生ずる原因を精力的に調べ、因子数に基づく共分散行列の構造との関連を示し、コンピュータに基づく数値実験で詳しく検討した。清水は、一般化された定常対数正規過程の自己共分散関数、自己相関関数の推定について研究を行い、その成果は第2回太平洋地域統計会議で口頭発表され、1987年中に専門書に掲載される予定である。 実験計画構成を分担する班は、関連研究者も交えて密接な連絡をとり、アイデアの交換、共同研究を行ってきた。その成果として、神保は、Mukerjee,景山(広大)と共同で、巡回型の半正則な群に分割可能な計画について研究し、その性質および構成法について成果を得た。またPG(2k,a)計画の線分割問題についても結果を得ている。栗木は、桑田(広大)と協同で、2水準を持つ部分釣合の一部実施配置の実験計画に対する存在条件を得ると共に、この条件を満たす実際の計画配置を求めている。 本年度は日中統計セミナー、太平洋地域統計会議と国際的研究集会があり、本研究に関係のある海外参加者との討議ができたのは幸いであった。本研は来年度にも継続して補助を得ることが内定されており、課題の研究成果が引き続いて得られることが十分期待される。
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