研究分担者 |
安室 憲一 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (50128782)
山地 秀俊 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (40127410)
山本 泰督 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (80031384)
中野 勲 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (00031386)
森 昭夫 神戸大学, 経営学部, 教授 (30030703)
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研究概要 |
本研究「日本企業の内なる国際化」は, 副題に示すように, 人事管理の国際化とコントロール・システムの国際化の2つに分けることができる. データ入手の困難性などの理由から, 後者の研究は実際上断念せざるをえず, 前者の人事管理の国際化に焦点をしぼって研究をすすめた. 基本文献の研究, データの収集と分析も行ったが, 主たる研究方法としては企業の関係者へのヒヤリング調査を実施した. 調査対象企業は日本電気, 味の素, 本田技研工業, ソニー, 信越化学工業, 松下電器産業, シャープ, キャノン, 東芝, 日産自動車, 富士ゼロックスなどがある. 研究で得られた主たるファインディングはつぎのとおりである. 1.日本企業の内なる国際化(親会社の内部の国際化)は, 【○1】トップ・マネジメント, 【○2】本社スタッフ(人事, 経理, 企画など), 【○3】現業部門(工場, 営業部門, 研究開発部門など)の3つに分けて考えることができる. 2.上記の3つのいずれにおいても, ここ数年急ピッチで国際化が進展している. たとえば英語で日常のビジネスのコミュニケーションができるトップ・マネジメントはそれほどめずらしくない. 3.日本の親会社に勤務する外国人が増えている. 語学教師, 海外関連業務, 研究開発などが外国人に仕事の主たるものである. 外国人の存在は, 内なる国際化をすすめるうえで起爆剤の役をはたしている. 4.日本企業はその中核の従業員集団のメンバーに外国人を入れるという課題に直面している. この課題は, 日本企業の経営の慣行を国際化する課題でもある.
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