研究概要 |
1 前年度に引き続いて企業会計制度の形成史に関する文献・資料の収集・整理・分析を行った. この過程で, 戦後の企業会計制度は, 欧米とくに米国の会計思想, 会計法令, 会計慣行を採り入れた企業会計原則を軸として形成されたこと, 及び企業会計原則の提言にもとづいて商法, 法人税法, 証券取引法が画期的な変化を遂げたことを文献的に考証した. 2 研究代表者は, 従来から表記の課題について長年研究を続けてきており, 全国の主要大学(北海道大学, 札幌学院大学, 東北大学, 弘前大学, 東京大学, 早稲田大学, 名古屋大学, 京都大学, 神戸大学, 九州大学, 福岡大学等)及び研究所(法務省法務図書館等)を訪問し, 貴重な文献・資料を収集してきたが, , 62年度は小樽商科大学を訪問すると共に早稲田大学法学部図書室等において追加的文献の収集に当った. 3 研究代表者は, 日本会計研究学会の特別委員会(「企業会計原則と商法計算規定の研究」)の委員長をつとめ, 62年5月の大会において, 日本の企業会計原則の歴史, その法的地位, 現状と問題点等について報告書をとりまとめ, これを発表した. 4 研究代表者は, 上記に研究結果を総合的にとりまとめるため「戦後会計諸規範形成史料」を近く刊行する予定である(63年10月公刊予定).
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