研究分担者 |
中村 哲男 東北大学, 教養部, 助教授 (90016147)
剱持 勝衛 東北大学, 教養部, 助教授 (60004404)
高木 斉 東北大学, 教養部, 教授 (90018581)
内田 興二 東北大学, 教養部, 教授 (20004294)
岩田 恒一 東北大学, 教養部, 教授 (60005741)
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研究概要 |
本研究補助金により、研究実施計画に基づいて得られた成果をのべる。 1.微分幾何学的成果:剱持勝衛は4次元ユークリッド空間内の曲面について研究し、そのガウス写像と平均曲率ベクトル場との関係を明らかにして一般化されたワイエルシュトラウスの表現定理ともいうべきものを得た。又剱持は1986年7月から10月にかけてブルガリヤ,ブラジルに招聘され総合講演や共同研究を行なった。陶山芳彦は、難解な幾何学的測度論を駆使して、ある種のコンパクトなリーマン多様体の中への写像のホモトピー類の中に面積最小な超曲面の存在することを証明した。浦川肇は、精力的に研究を行なって多数の結果をえた;主なものとして、(1)正曲率等質空間上のラプラス作用素の第1固有値の決定,(2)単連結コンパクト単純リー群のある領域に関するジリクレ問題のスペクトルの決定,(3)調和写像の安定性に関する総合的な研究,特に種々の調和写像の指数と退化次数の決定,(4)リッチテンソルにある条件のつくリーマン多様体上の主バンドルで考えるヤン・ミル場の指数と退化次数の評価がある。押切源一は、全測地的葉層構造とキリングベクトル場との関係を研究し、以前に余次元1の場合に得た結果を余次元が2以上の場合に拡張した。 2.位相幾何学的成果:麻生透は、コンパクト3次元多様体上の滑らかなSL(2。C)-作用について研究し、【S^3】の場合に完全な分類を実行した。 3.代数学的成果:内田興二は、類数1をもつ【2^m】次の虚アーベル数体について顕著な成果をえて、昨年日本で行われた整数論に関する国際会議で発表した。中村哲男は、Witt環上の1次元形式群の位数【P^n】の部分群の生成するガロア拡大とそのガロア群を扱い、ある種の形式群について、その拡大を具体的に述べ、又そのガロア群の形を求めた。今井秀雄は、ある種のアーベル多様体のP-進的高さについて研究した。
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