研究課題/領域番号 |
61540017
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
落合 卓四郎 東大, 理学部, 助教授 (90028241)
|
研究分担者 |
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 助教授 (20011637)
服部 晶夫 東京大学, 理学部, 教授 (80011469)
|
キーワード | 非線型楕円型方程式 / 調和写像 / Yang-Mills接続 / 反自己双対接続 / moduli空間 / 変換群 / supermanifold |
研究概要 |
科研費交付申請書の研究実施計画で述べた項目の中で、特にYang-Mills場の解析的研究、幾何学への応用について実績があった。まず解析的側面の研究について述べる。非線型楕円型方程式論の立場から言えば、Yang-Mills場と、調和写像とは強い相似性があることが経験側として広く知られている。近年になって調和写像の解析的側面についてかなり満足すべき理論が得られている。したがって我々は、相似性をもつYang-Mills場について同様の理論が成り立つかどうか研究を進め、第一段階の進歩をした。すなわち、Yang-Mills場についての、Σ一正則性、強コンパクト性の結果を得た。これらは、落合卓四郎の学生中島啓の論文にまとめられた。 一方幾何学的側面について、松本幸夫達は、実解析的な4次元コンパクト多様体上の実解析的主束の反自己双対接続のmoduli空間について、自然な方法で、負曲率を持つRiemann計量を構成した。これによって、このmoduli空間のRiemann幾何からの研究を可能にした。 さらに服部晶夫は、4次元球面上の場合に、上部のmoduli空間に働く変換群の研究をし、これによって、このmoduli空間の位相的性質の一部を明らかにした。この研究は、服部晶夫の学生の論文橋本義武の論文にまとめられた。 他の項目については、Gromov氏の諸結果については、その報告集を作制し関係方面に配布した。またSupermanifoldについては、その多様体論的側面については、有限次元多様体論的扱いが可能であることと明らかになった。この研究成果については、落合卓四郎の共同研究者八木克己氏の論文で明らかにされた。
|