研究概要 |
1.Kac-Moodg Lie環,虚二次体の類数,Chebyshev関数の様々な評価式,Stanleyの組合せ論等々についての学内セミナーを続ける中で、今年度の成果としてまとまったのは主に組合せ論的な方法を用いた分野であった。 2.中村はRosser-Schoenfeldの素数に関連した多くの評価式を更に深化させるという、ここ数年来のモチーフに従ってまずChebyshev関数についての評価式を改良した。その結果を素数の個数を表す関数π(χ)に応用することにより、π(χ)の評価式も大巾に改良することができた。例えば、 (1)θ(x)<1.000081x for x>o (2)θ(x)>0.9995x for x>1.04×【10^7】 (3)ψ(x)-θ(x)<1.01【X!√】for x>【10^(15)】 (4)ψ(x)-θ(x)>0.9995【X!√】for x>1.04×【10^7】 (5)c>1.009ならばπ(cx)<cπ(x)for x>exp(10000) (6)x/(logx-7/8-)<π(I)<x/(logx-9/8)for x≧599 (7)x/(logx-0.992)<π(χ)for x≧5381等の結果が得られた。これらは今年度とりあえず学内の研究報告等に発表したが、その後の発展を加えて欧文で発表する予定である。 3.また田中は、Stanleyの画期的な結果を更に進めて実験を行い、いくつかの新しい結果を予測した。
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