研究課題/領域番号 |
61540029
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松村 英之 名大, 理学部, 教授 (80025270)
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研究分担者 |
吉野 雄二 名古屋大学, 理学部, 助手 (00135302)
渡辺 純三 名古屋大学, 理学部, 助手 (40022727)
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キーワード | ハンケル行列 / アルチン環 / イデアルの生成元 / COHEN-MACAULAY加群 / 次元論 |
研究概要 |
1.ハンケル行列の小行列式で生成されたイデアルが、一般的な場合に素イデアルになること、またそのgradeの評価が得られた。 2.アルチン環のイデアルの生成元の数の上限は、組合せ論のDilworthの定理と関連するので、渡辺純三はこれをDilworth数と名付けて研究した。彼の発見した基本的な不等式は、アルテイン環Aの任意のイデアルIと任意の非単元yとに対し M(I)【<!-】l(A/yA)が成りたつというものであり、極めて重要である。更に、Aのassociated graded ring GのDilworth数とAのそれとの間の関係が判ってきた。 3.CM局所環Rの極大CM加群の研究(グラフを用いる局所環の表現論)において、古典的なBRAUER-THRALLの定理の拡張がえられた。即ち、R上の直既的な極大CM加群の重視度に上限があれば、Rの直既約極大CM加群は実は有限個しかない。 4.局所環Aの完備化を【A!^】とするとき、Spec(【A!^】)→Spec(A)のファイバーの次元について、一般にはAがn≧2次元の整域であるとき生成ファイバーがn-1次元になること、Aが完備部分環を含めばn-2次元以下になることが判った。n-3次元以下になることがあるかどうかは興味ある未解決の問題である。
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