研究分担者 |
疋田 輝雄 東京都立大学, 理学部, 助教授 (50011763)
石川 武志 東京都立大学, 理学部, 助教授 (10087017)
武内 謙介 東京都立大学, 理学部, 教授 (90087023)
遠藤 静男 東京都立大学, 理学部, 教授 (80087014)
石田 信 東京都立大学, 理学部, 教授 (40087010)
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研究概要 |
1.ヘッケ指標の理論との関連性については、ヤコビの和によって定義されるヘッケ指標の導手を決める問題が、ガウスの和の人進展開(mod【Π(-n^(l+1))】)を用いることにより、【l^2】の場合に解決された。一般の場合には、今まで知られていた結果よりよりよい下からの評価がえられた。 2.Ullomのidempotent,【log_x】g(χ)(g(χ)はガウスの和,【log_I】はl進log)のidempotentによる分解等整数表現の理論との関連においては、われわれの得たg(χ)のl進展開(mod【Π^l】)の新しい公式と岩沢の公式とが、スティケルベルガーの定理を用いることにより、lの場合には同値になることを証明した。それによって、岩沢の公式の、ノルム剰余記号に関するアルティン・ハッセの公式を用いない、初等的証明が得られた。 3.ヤコビの和とフェルマー曲線との結びつきは古来重要であって、この点について十分に発展の余地があるが、今のところ新しい知見・結果はえられなかった。 4.スティケルベルガーの定理との関連については、2.に述べたとおりである。 5.類体論の相互法則、特に円単数のべき剰余記号のexplicit fonmnlaと,われわれの得たガウスの和のl進展開とが、スティケルベルガーの定理を通してみると、非常に深いことが明らかになった。 6.虚数乗法論は、フェルマー曲線のヤコビ多様体が虚数乗法をもつという点で、3.との関連において、今後ともますます重要になってくると思われる。 7.伊原,アンダーソン,コウルマンの理論との関連においては、アンダーソンの理論の特別の場合の別証明がえられ、ガウスの和のある種の合同式との関連性が明らかとなった。
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