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1986 年度 実績報告書

11μmブロードバンドスペクトルを示すSi-C微粒子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61540177
研究機関電気通信大学

研究代表者

和田 節子  電通大, 電気通信学部, 助手 (30017404)

研究分担者 坂田 朗  電気通信大学, 応用理学, 助手 (90017393)
キーワード星間塵 / 赤外吸収スペクトル / 微粒子 / 炭化ケイ素 / 一酸化ケイ素
研究概要

星周のSiC系微粒子はSiO分子がCと結合してつくられるという仮定にたって微粒子生成の実験をすすめている。61年度は2つの点で成果があった。第1は既存のSiC系微粒子を集め、その製造条件と赤外スペクトルを対比させながら検討することによって、われわれがめざす実験条件の範囲を限定できたことである。SiCウィスカー,Si【O_2】+CからのSiC微粒子,SiC骨格をもつ有機分子,ポリマーの熱分解によるSiC微粒子,SiC骨格をもつ有機分子の高周波を用いたプラズマ分解,重合反応によるSiC系固体を調べた。その結果、SiC系の骨格をもつ分子の熱分解によるSiC微粒子にのみ〜11.3μmに極大値をもつブロードバンド吸収がみられた。これらの結果から、炭素星の星周でみられる11.3μmを中心とした輻射を示すSiC系ダストは、急冷されてできたアモルファスなSiC系微粒子であることがわかる。われわれの実験条件として、SiO分子とCをもった分子(【H_2】【C_2】)を気相で反応させ生成物を急冷捕集するシステムが好ましい。第2はSiOの分子ビームをつくったことである。タンタルボート中にSi【O_2】とSiの等量混合物を入れて、抵抗加熱をすることによりSiOの高純度,高濃度のガス流が得られた。高純度であることが実験の必須条件であり、これを真空槽に四重極質量分析計を装着して調べた。そのSiOビークと蒸発条件を対比させ、適正蒸発条件を確定した。ボートは2重ぶたを用いる。原料はガス出しを十分に行なう(700℃で2時間加熱)。蒸発温度は1200〜1300℃が適切である。
62年度はSiOガス流と【H_2】【C_2】ガスを衝突させ、SiC系微粒子を作る実験を行なう。そのためガス流に対し【H_2】【C_2】ガスを反応させるための実験系を検討する。第1は【H_2】【C_2】ガスの雰囲気をつくり、その中にSiOガス流を放出し微粒子形成する実験、第2はノズルを用いて【H_2】【C_2】ガス流をつくり、SiOガス流と反応させる実験である。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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