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1986 年度 実績報告書

高濃度近藤効果を示すセリウム化合物の物性測定

研究課題

研究課題/領域番号 61540230
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐藤 憲昭  名大, 教養部, 助手 (30170773)

キーワード高濃度近藤効果 / セリウム化合物
研究概要

1.セリウム化合物の合成と単結晶育成
本研究では、【Ce_2】【Zn_(17)】に着目し、【Ce_2】【Zn_(17)】及び【La_2】【Zn_(17)】の単結晶を育成した。現在まで種々のセリウム化合物の物性データが報告されているが、
【Ce_2】【Zn_(17)】に関しては、結晶学的データの他は、ほとんど報告されていない。同じ結晶構造をもつ【U_2】【Zn_(17)】はHeavy Fermionのバンド的反強磁性体として注目されており、これとの対比に注目した。
2.測定システムの自動化
本研究では、電気抵抗の液体ヘリウム温度から室温までの測定の自動化をはかった。これにより、競争の激しいこの分野における研究の迅速化がなされ、また省力化にも大いに役立った。
3.物性測定
ケースレー社製ナノボルトメータの使用により、極めて精確な電気抵抗の測定がなされた。これにより次の事が明らかにされた。(1)【Ce_2】【Zn_(17)】の電気抵抗には異方性があること。(2)通常のspin disorder散乱が支配的であること。(3)Kondo温度が極めて小さいこと。
また磁化率の温度変化にも大きな異方性が現われ、解析の結果、この異方性の起因は主としてsingle ion的な結晶場である事も明らかにされた。比熱の測定がなされ、【T_N】=1.597Kに発散的なピークが観測された。このNe´el点の存在も、本研究で初めて見い出された。後者の比熱の振る舞いは【U_2】【Zn_(17)】と大きく異なり、興味がもたれる。
以上の研究成果は、次の2遍の論文にまとめられている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Noriaki SATO: Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (1987)

  • [文献書誌] Noriaki SATO: Solid State Communication.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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