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1986 年度 実績報告書

金属微粒子および薄膜の熱力学的性質の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540249
研究機関近畿大学

研究代表者

坪井 猛文  近大, 理工学部, 助教授 (20025381)

研究分担者 鈴木 孝夫  京都大学, 理学部, 助手 (00025363)
瀬口 泰弘  近畿大学, 理工学部, 助手 (70171345)
キーワード微粒子 / 薄膜 / 融点 / 融解 / 表面張力
研究概要

1.極薄基板の熱たわみ測定装置の製作
Ni箔(厚み30um,長さ30mm,幅5mm)の一端を片持梁に固定し、他端に薄い鏡を取り付けた。この鏡にレーザー光を当て、反射光のふれより基板のたわみ量を測定する装置を製作した。基板温度は300℃まで可変で、たわみの温度変化を±0.1μmの誤差で測定することができた。
2.In薄膜の作成とその粒構造の観察
Ni箔上に蒸着したIn薄膜の粒構造を電子顕微鏡で観察し、円板状の粒子より成ることを確かめると共に、膜厚と粒径との関係を求めた。また、これらの粒径は、200℃以下においてはIn粒子の融解によっても殆んど変化しないことを見出した。
3.In粒状薄膜の融点測定
In薄膜を蒸着したNi箔の温度を変えながらそのたわみ量を測定し、In粒子の融解によるたわみの温度変化の屈折点より、In粒子の融点を求めた。In粒子の融点は、膜厚700【A!゜】(粒径3000【A!゜】)以下でバルクの融点より下がりはじめ、膜厚100【A!゜】(粒径500【A!゜】)でバルクとの差は40℃となり、大きい融点降下を観測した。また、In粒子の凝固は広い温度範囲で徐々に起こり、この融解凝固履歴は、粒径が小さい程著しくなった。
4.今後の研究の展開
薄膜試料内の温度分布(±5℃)を改良し、融点の測定精度の向上を図る。反射光位置検出器のドリフト(±5μm/hr)を抑え、融点測定可能な膜厚の下限を広げると共に、粒子の液体および固体状態における表面張力を推定することを目指す。さらに、種々の金属と基板との組合わせについて表面張力を測定し、金属とマトリックスとの相互作用が金属微粒子の融解に及ぼす影響を明らかにする。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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