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1986 年度 実績報告書

日本海中央部の海底大陸地殼の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540287
研究機関東京大学

研究代表者

小林 和男  東大, 海洋研究所, 教授 (10013559)

研究分担者 古田 俊夫  東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (30107461)
石井 輝秋  東京大学, 海洋研究所, 助手 (80111582)
キーワード日本海 / 大和堆 / 安山岩 / デイサイト / 島弧岩石 / しんかい2000 / 潜航調査 / 研究船白鳳丸 / 拓洋第2海山 / アルカリ玄武岩 / 日本海盆 / 大和海盆 / 磁気異常 / 岩石磁化
研究概要

日本海中央部の大和堆の北西麓、北大和堆との間に存在する断層崖の下部に転在する岩石片を海洋科学技術センターの運航する「しんかい2000」によって採取した。乗船した本研究代表者小林の目視観察およびビデオ記録の解析から、これらの岩石は母船「なつしま」の曵航テレビによって確認された近傍の崖から落下したものであることはほゞまちがいない。採取された7個の岩石(合計約5キログラム)のうち、3個は泥岩であって崖の表層をつくる堆積岩の破片である。あとの4個は密度が大きく、安山岩、デイサイト及び安山岩質玄武岩の熔岩で、日本列島のような島弧または大陸起源の岩石であることがわかった。一方、研究船白鳳丸のKH86-2航海(昭和61年4〜5月)において、大和堆東方の大和海盆中央に位置する拓洋第2海山から多量の火山岩がドレッジにより採取された。その岩石学的性質は現在分担者の1人石井と山下(大学院生)により研究中であるが、海洋中の海山に特有のアルカリ玄武岩であって、大和堆山麓の岩石とは明らかな差異がある。白鳳丸のこの航海では男鹿半島北西沖の日本海盆西翼の磁気異常が詳しく測定され磁気異常縞模様とそれを切る僞断層が同定された。また、拓洋第2海山などの上で測られた磁気異常はかなり大きい。これに対し、大和堆の上で見られる磁気異常はその山体の大きさに比すれば著しく小さく、大和堆をつくる岩石が磁化の小さい安山岩、デイサイト、花崗岩などから成ることを示すと考えられる。大和海盆の磁気異常は日本海盆ほど整列していないので、島弧火成活動が海盆底にまで及んでいると思われる。大和堆は現在の島弧活動が起こるには海溝から遠すぎるので、その火成活動は大和海盆拡大以前(おそらく15Ma以前)であったと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kazuo KOBAYASHI: Ocean Research Institute,University of Tokyo. 1-300 (1987)

  • [文献書誌] 小林和男: 「しんかい2000」研究シンポジウム. 3. 50-52 (1986)

  • [文献書誌] 小林和男: "深海6000メートルの謎にいどむ" ポプラ社, 90 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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