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1986 年度 実績報告書

化学緩和法による結晶の成長・溶解機構の速度論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540339
研究機関近畿大学

研究代表者

安永 達也  近大, 公私立大学(その他), 教授 (10033771)

キーワード化学緩和法 / 難溶性塩 / 結晶成長 / 吸脱着 / 速度論
研究概要

1.圧力ジャンプ法により、炭酸カルシウム懸濁液において二重緩和を見い出した。得られた速い緩和時間は粒子濃度とともに速くなったが、遅い緩和時間はほとんど粒子濃度に依存しなかった。また、前者は【Ca^(2+)】濃度の増加とともに遅くなり、後者は塩無添加の場合、最大値を示した。【Ca^(2+)】および【CO(^(2-)_3)】の吸着量はかなり小さく、結晶成長が起こっているサイト濃度は炭酸カルシウム結晶表面全体のごく一部であり、【Cu(^2+)】および【NH(^+_4)】の吸着等温曲線よりサイトとしてのキンク濃度を決定した。一方、炭酸カルシウム微結晶表面近傍のイオンの動的挙動に重要な役割を演じているゼータ電位は、塩無添加の場合に最大値を示し、塩添加とともに急激に減少した。以上の結果を考慮して解析した結果、速い緩和および遅い緩和をそれぞれキンクサイトへの【Ca^(2+)】の吸脱着および吸着した【Ca^(2+)】の加水分解した状態CaOHへの【HCO(^-_3)】の吸脱着反応に帰属し、結晶成長機構の素過程を明らかにした。
2.上法により、リン酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム等の懸濁液においても緩和を見い出しており、現在測定中である。
3.ストップトフロー法により、塩化バリウム水溶液と硫酸ナトリウム水溶液を急速混合することにより結晶核形成過程に関する高速現象を見い出しており、現在測定中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 安水達也: ACS Symposium Series 323 Geochemical processes at Mineral Surfaces. 323. 230-253 (1986)

  • [文献書誌] 安永達也: 金属表面技術. 37. 394-400 (1986)

  • [文献書誌] 井上公臣: J.Colloid Interface Sci.

  • [文献書誌] 蜂谷和明: Adsorption Science and Technology.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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