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1986 年度 実績報告書

タンパク質新規合成法によるリボゾームタンパク質の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61540393
研究機関東京農工大学

研究代表者

成田 光章  農工大, 工学部, 助教授 (40015102)

キーワードタンパク質の化学合成 / ペプチドおよびタンパク質中間体 / 中間体の不溶化 / 溶解性予測法 / 溶解性向上法 / 合成ルートのデザイン / 大腸菌リボゾーム / 酸性タンパク質 / α-アミノイソ酪酸残基
研究概要

タンパク質化学合成を困難とする最大の問題点は、ペプチド鎖長の増加に伴い、タンパク質中間体の溶解性が極端に低下することである。本研究では、筆者らによって提案されたペプチドおよびタンパク質中間体の溶解性予測法および溶解性向上法に基づいて、タンパク質合成ルートをデザインし、アミノ酸120残基からなる大腸菌リボゾーム酸性タンパク質のN端より30番目から71番目までのタンパク質中間体の合成を行った。
まず、アミノ酸42残基からなる酸性タンパク質中間体をアミノ酸10残基程度の4個のペプチドフラグメントに分けて合成し、これらの構造をFT-IRスペクトルを用いて固体状態および溶液状態で解析した。また、これらペプチド中間体の有機溶媒に対する溶解性を調べて、先に提案した溶解性予測法の仮説の妥当性を実証した。さらに、不溶化するペプチド中間体に対して、アラニン残基などをα-アミノイソ酪酸残基に置換することによって、α-ヘリックス構造が安定化され溶解性が著しく向上することを確認し、先に提案した溶解性向上法の普遍性を実証した。また、筆者らは先にプロリン残基の主鎖二面体角の規制がヘリックス形成を促進することを明らかにしたが、これに着目したプロリン残基を含むペプチド中間体の合成ルートのデザインを行い、この中間体が各種溶媒に易溶となることなどを明らかにした。
これまで、筆者らによって提案された溶解性予測法および向上法は、主に疎水性ペプチド中間体においてその有用性が確められてきたが、本研究において極性アミノ酸残基を多く含むペプチド中間体においても、その有用性と普遍性が実証された。また、これらに基づくタンパク質合成ルートのデザインが、これまでのタンパク質合成における試行錯誤性を打破する有用な概念であることが実証された。なお、ペプチド中間体の同定に新規購入した高速液体クロマトグラフィーを活用した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 成田光章: Bull.Chem.Soc.Jpn.,.

  • [文献書誌] 成田光章: Bull.Chem.Soc.Jpn.,.

  • [文献書誌] 成田光章: Bull.Chem.Soc.Jpn.,.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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