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1986 年度 実績報告書

中国・近畿地方における第四紀広域テフラの層序と分布

研究課題

研究課題/領域番号 61540559
研究機関鳥取大学

研究代表者

岡田 昭明  鳥取大, 教育学部, 助教授 (70093581)

研究分担者 赤木 三郎  鳥取大学, 教育学部, 教授 (20031908)
キーワード広域テフラ / 大山火山灰層 / 阿蘇4火山灰 / 三瓶木次軽石 / キュリーポイント
研究概要

今年度の研究により得られた新たな知見・成果は次のようにまとめられる。1)大山火山の東方域で、これまで知られていなかった2枚の降下軽石層が発見され、両層はいずれも大山火山の噴出物で、大山から鳥取・岡山県境に沿い東西に細長く分布していることが明らかになった。下位からそれぞれ荒田軽石1(【DAP_1】)、荒田軽石2(【DAP_2】)と命名し、その詳細について報告した(岡田・谷本、1986)。
2)岡山県北部の蒜山原にみられる大山火山灰層は、これまで層序や対比が不明であったが、このうちの1枚の降下軽石層は前述の【DAP_1】の直下にくることが判明し、蒜山原一帯からその東方岡山県上斉原村周辺にかけて広く分布することが明らかになった。これを蒜山原軽石(Hip)と命名する。
3)島根県三瓶火山の木次軽石(【K_3】)は、大山北麓までその分布がのびることが最近報告されたものであるが、本研究により岡山県北部でも存在が確認された。この結果、従来の推定よりもより規模の大きな広域テフラであることが判明し、今後兵庫県など近畿地域でも発見される可能性がつよくなった。
4)うえにのべてきたテフラ層の同定・対比は、斑晶鉱物組成および強磁性鉱物の熱磁気的性質に主としてもとずくもので、とくに後者の性質は個々のテフラ層を同定するうえで、きわめて有効な示標となることが明らかになった。5)中国・近畿地方に分布する第四紀広域テフラの供給源としては、大山・三瓶山の両火山のほか、九州の諸火山が考えられる。九州の諸火山の主要テフラのうち、広域テフラとして注目されている阿蘇4火山灰は、それに含まれる強磁性鉱物のキュリーポイントが370℃前後と、大山・三瓶山のテフラより明らかに低く、識別は容易で有効な鍵層となり得る。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡田昭明: 鳥取大学教育学部研究報告 自然科学. 35. 33-42 (1986)

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公開日: 1988-11-08   更新日: 2016-04-21  

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