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1986 年度 実績報告書

放電系流体制御による鉱物の発生・進化と地球の初期状態の復元

研究課題

研究課題/領域番号 61540584
研究機関筑波大学

研究代表者

木股 三善  筑大, 地球科学系, 講師 (20143167)

研究分担者 末野 重穂  筑波大学, 地球科学系, 助教授 (30110513)
下田 右  筑波大学, 地球科学系, 教授 (30015573)
荒井 章司  筑波大学, 地球科学系, 助教助 (20107684)
キーワード放電系 / 流体系 / ガス混合系 / 鉱物の生成 / 分解
研究概要

単結晶と溶液反応のX線その場観察には成功し、メリライト、黒雲母、ネフェリン、カンラン石等の溶脱速度に異方性の存在が明確となった。鉱物が溶液分解する時に溶脱するイオンは、同時に一様に溶出するのではなく、最初、溶液に対する溶解度の高いアルカリ系のイオンから溶脱し、それに続きSi,Al等の溶出が起こる。X線回折強度を分解の指標とすると、特にメリライトではa軸とc軸方向の溶解速度及び溶解機構に違いが見られる。結晶構造的には最初、表面付近にアルカリ系イオンが相当抜けた多孔質のアモルファス領域を生成し、そのすぐ内側に漸移的にアルカリ系イオンがまだ相当残存しているアモルファス性の中間領域があり、それに漸移して内側中心部に未反応の結晶性の鉱物が占有する三層構造が考えられ、理論的にも十分論証される新しい知見である。
プリセッションカメラ用の溶液反応その場観察用セルは改良され、四軸自動回折装置に装着するセルも、検出可能な回折班点領域がより広く改作されX角に対する制限も暖和されたが、広角測定の為にはセルの形態をさらに改良する必要がある。また、温度、圧力に対する対抗性も低い為、汎用性を考慮するならば、新材質を導入して耐薬品性を強化する。
溶液中での火花放電実験も一部試行を開始した。溶液はNa-Al-Siのゲルを蒸留水に溶かしたもので、白金電極及び炭素電極をその中に浸しながら火花放電をさせたところ、電極の先端部は霧散し、特に白金の場合は溶液の色が一瞬にして青灰色となった。溶液から試料を分取したところ、徴小な回折X線が検出され、放電エネルギーによる結晶成長が確認された。しかしながら生成物は徴量の為、未定である。
62年度はガス混合装置を組入れた放電流体系のシステムを完成し、地球の初期状態の復元を目指す予定である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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