研究課題/領域番号 |
61540590
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土山 明 京大, 理学部, 助手 (90180017)
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研究分担者 |
冨田 克敏 京都大学, 理学部, 講師 (70025352)
森本 信男 京都大学, 理学部, 教授 (10029829)
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キーワード | 原始太陽系星雲 / 凝縮作用 / 再現実験 / 凝縮物 / 電子顕微鏡 / 気相成長 / エンスタタイト |
研究概要 |
1.太陽系形成の過程において、原始太陽系星雲の冷却にともなって高温ガスからの固体微粒子の凝縮がおこり、これらの固体微粒子が地球等の惑星や隕石をつくる原物質となったと考えられている。 本研究ではこのようなガスからの凝縮作用の再現実験とその微細な凝縮生成物の電子顕徴鏡による研究から、原始太陽系星雲内での凝縮過程を明らかにしようとした。 凝縮作用の再現実験については、真空高温炉を製作したが、研究費の一部をその部品のために用いた。試料の蒸発源の部分と蒸発によって生成されたガスの凝縮部の温度較正等のテスト実験をおこない、真空高温炉の性能のチェックをおこなった。しかしながら、初期故障のために、実験パラメーターを色々と変えた本格的な実験をおこなうにはまだ至っていない。 一方、凝縮物の研究に関しては、宇宙組成に近い単純な系(Mg0-Si【O_2】-【H_2】系)において徴細な凝縮物(数μm以下)が得られたので、これについて電子顕微鏡による研究をおこなった。 これによって、実験でおこなったような急速な凝縮作用においても、熱力学的に安定なMgSi【O_3】相(プロトエンスタタイト)が気相成長することが明かとなった。 このような原始太陽系に近い条件での凝縮生成物に関する研究はこれが初めてである。 宇宙塵中には気相から準安定に凝縮したと考えられるMgSi【O_3】相(クリノエンスタタイト)が見いだされており、このような準安定相がどのような条件で生成されるのかを、実験パラメーターを変えて明らかにしたいと考えている。 今後の研究計画としては、上述した単純系の他に、複雑な系についても凝縮実験をおこない、原始太陽系星雲での凝縮過程を明らかにしたい。
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