研究課題/領域番号 |
61540594
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
溝田 忠人 山口大, 工学部, 助教授 (10018666)
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研究分担者 |
藤井 雄二郎 山口大学, 工学部, 教授 (00035023)
島 敞史 山口大学, 工学部, 教授 (70035038)
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キーワード | 断熱型熱量計 / キューバ鉱 / 熱容量 / 熱容量異常 / GP-IB |
研究概要 |
キューバ鉱の加熱生成物である立方晶系Cu【Fe_2】【S_3】の170-300℃における熱容量の異常の原因を究明するため、常温から700℃程度まで測定可能な断熱型熱量計を次の点について改良を加えた。 1.温度測定及び熱量測定装置として高精度デジタルマルチメータ(横河北振2501A)を導入した。 2.データ収集システムとしてパーソナルコンピュータ(NEC PC8801)システム及びGP-IBインターフェースボドを導入しより信頼性の高い装置を構成した。 3.断熱制御系に高精度オペアンプOP-227を用いたインスツルメンテーションアンプ及びPID制御装置を作製した。 これらの改良の結果本断熱型熱量計は従来に比較して極めて安定高精度な測定が可能となった。装置の解析的評価の結果、誤差1%のレベルでは、硫化物試料300mg程度を用いて測定できる可能性を示すことができた。 岩手県大峰鉱山産キューバ鉱を分離精製し、ガラスアンプル中に封じた状態で300℃までの熱容量測定を行い、熱異常を示す温度域内で加熱中断、繰り返し昇温などを行って、熱緩和の有無を調べたが、現時点では非平衡の緩和現象は見られない。しかし、この測定は装置の精度の限界に近いものでありさらに測定を繰り返す必要がある。現在さらに断熱制御回路の改善を行ない測定継続中である。
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