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1986 年度 実績報告書

レーザーパルス法による空間電荷分布の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550018
研究機関大阪府立大学

研究代表者

鎌田 雅夫  阪府大, 工学部, 助手 (60112538)

研究分担者 会田 修  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (30006457)
キーワードパルスレーザー / 空間電荷 / エキソ電子 / KCl:Tl / 表面電位 / TSEE / OSEE
研究概要

本研究の目的は、パルスレーザーにより物質内部にパルス的音波を作り、その音波によって生じる過渡的電圧の時間的変化を測定することによって、非破壊的に物質内部の空間電荷の深さ方向の分布を調べると共に、エキソ電子放射の機構、特に空間電荷分布と電子放射の関係を調べることにある。このため、本年度は、(1)高速仕様のオシロスコープを購入整備すると共に、(2)エキソ電子の放射効率スペクトルの測定やエキソ電子の運動エネルギー分布と表面ポテンシャルの同時測定を行ない、試料内部の空間電荷分布がエキソ電子の放射機構に及ぼす影響を調べることを目指した。
このうち、(1)については、昨年12月初めに、岩崎通信機(株)製のSS5421型シンクロスコープを購入できた。このシンクロスコープは、DCから350MHzまでの巾広い周波数帯域をもつ高性能ポータブルタイプのもので、ブラウン管も6インチと大口径で、高速掃引時には高輝度にできるエンハンス機能も備えていることが研修された。
また、(2)については、最近固体レーザー物質として注目を集めている、KCl:Tl結晶について、X線を照射した後の光刺激に対するエキソ電子の放射効率スペクトルの測定を行った。また、ケルビン法により、非接触で試料の表面電位が調べられ、それとエキソ電子の運動エネルギースペクトルとの同時測定を行った。その結果、室温においては、試料内部の空間電荷が作り出す内部電場のために、電子放射の効率スペクトルに極大が出現することや、放射電子の運動エネルギースペクトルがシフトすることなどが見出され、試料内部の空間電荷がエキソ電子の放射機構に多大の影響を与えていることがわかった。なお、これらの結果については、昨年秋の日本物理学会において、口頭発表した。次年度は引きつづき本研究テーマの進展を計る予定である。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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