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1986 年度 実績報告書

半導体レーザの超高コヒーレンス化のための統合的電流負帰還技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61550032
研究機関東京工業大学

研究代表者

木田 拓郎  東京工大, 国立大学(その他), 助教授 (90016535)

研究分担者 池田 光男  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (30016604)
キーワード半導体レーザの超高コヒーレンス化 / スペクトル線幅の狭窄化 / スペクトル中心周波数の安定化 / 周波数追随 / 周波数の広帯域掃引 / 周波数オフセット・ロック / コヒーレンスの移乗 / 原子の吸収スペクトル
研究概要

半導体レーザを高速に変調し、その光を外部ファブリペロー干渉計を用いて強度信号に変換し、周波数雑音弁別信号の高感度測定を行った。またこの信号を用いてDC〜数10MHzの帯域にわたり電流負帰還を施し、非制御時の1/2のスペクトル線幅を実現した。同時にスペクトル中心周波数の安定化をする制御を施したところこの幅の狭いスペクトルの形状に40時間以上にわたって安定に保たれ、これにより系の高い安定性が確認された。さらに理論解析を行い、負帰還制御時のAM雑音の増加は数%以内に保ちうること、ファイバリンブ干渉計を周波数弁別に用いれば、ファイバ長の最適化により制御ループ中の光検出器のショット雑音が制御する線幅の最小値として約1Hzが可能であることを明らかにした。
以上の方法により実現した超高コヒーレンスを有する主レーザに従レーザを周波数追随させるさせる制御系については周波数オフセット・ロック法を提案した。追随精度を向上させるため、実際には位相比較を行い、そのために広ダイナミックレンジを有するディジタル位相比較器を開発した。これを用いて位相制御を施したところ、両レーザのビート周波数の残留周波数揺らぎは積分時間100秒において3Hzまで減少された。このことから従レーザのビート周波数揺らぎは主レーザのそれと同様であること、換言すれば主レーザの超高コヒーレンスが従レーザに移乗したことが確認された。この光位相制御ループの周波数掃引幅は1.8GHzであることが確認された。この制御系の伝達関数、根軌跡、ロックレンジに与える主レーザのFM雑音の影響などを理論解析により求め、より一層すぐれた性能を得るための最適化に用いる基礎データを得た。
この他に原子の吸収スペクトルを周波数基準として用いるためにRb原子ビーム管の開発を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大津元一: 電子通信学会誌. 69. 1027-1033 (1986)

  • [文献書誌] Katsuhiko Kuboki;Motoichi Ohtsu: IEEE Journal of Quantum Electronics. 23. (1987)

  • [文献書誌] Minoru Hashimoto;Motoichi Ohtsu: IEEE Journal of Quantum Electronics. 23. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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