• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

環境疲労破壊靭性と構造部材のデザインカーブに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550051
研究機関東北大学

研究代表者

沢木 洋三  東北大, 工学部, 助教授 (30005417)

キーワード疲労 / 破壊靭性 / 応力比 / 繰り返し塑性域 / 結晶粒径 / 低温 / シリカガラス / 下限界応力拡大係数
研究概要

環境疲労破壊靭性と構造部材のデザインカーブに関し、実験的研究を行い本年度は次の点を明らかにした。
1.常温大気中の疲労破壊靭性とき裂伝播速度表示式
常温大気中での疲労き裂伝播速度da/dNと応力拡大係数幅△Kとの関係におよぼす応力比Rの影響は(da/dN)/【(1-R)^(1/k)】〔k;材料定数〕と△K/△【K_(fc)】〔△【K_(fc)】;疲労破壊靭性〕との関係として表わすと応力比によらず一本の曲線として表わされ、マスターカーブが得られる。
2.低温環境中での疲労き裂伝播速度
疲労き裂先端における繰り返し塑性域の大きさがその材料の結晶粒径dにほぼ等しい値になると、き裂伝播挙動はいわゆる第一領域から第二領域に遷移する。これに対応する応力拡大係数は申請者が提案している疲労特性応力拡大係数Keであって、その微視組織依存性として、Keは【√!d】【σ_y】〔【σ_y】;材料の降伏応力〕に比例することが明らかにされた。
この関係を用いることにより、低温環境中での疲労特性応力拡大係数の値が推定される。これより、比較的短時間での実験で得られるda/dN-△Kの関係のみから、低温環境中での全範囲にわたるき裂伝播挙動(下限界応力拡大係数から疲労破壊靭性まで)を推定する方法を提案した。
3.脆性材料の疲労き裂伝播
脆性材料であるシリカガラスの応力腐食割れき裂伝播は、き裂先端への水分子の拡散によって支配されていることが明らかにされ、これを考慮した環境破壊靭性を提案した。またこのような脆性材料では、繰り返し荷重を負荷した場合、荷重1サイクル中にき裂先端のK値が応力腐食割れ下限界【K_(iscc)】を越えた時にのみ、き裂が進展することが明らかにされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yozo,SAWAI: International Journal of Fracture.

  • [文献書誌] Yozo,SAWAI: Fatigue 87.

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi