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1986 年度 実績報告書

疲労き裂の発生と進展に関するマイクロメカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550085
研究機関福井工業大学

研究代表者

菊川 真  福井工大, 工学部, 教授 (90028887)

研究分担者 城野 政弘  大阪大学, 工学部, 教授 (20029094)
北山 誠二  福井工業大学, 工学部, 講師 (70169887)
吉田 宏  福井工業大学, 工学部, 教授 (70166966)
小沢 康美  福井工業大学, 工学部, 講師 (90160861)
キーワード疲労き裂 / 進展機構 / 走査電顕 / 其の場観察 / 画像処理 / 透過電顕
研究概要

既設の高分解能電界放射形走査電顕内疲労試験装置によって一方向性3%けい素鋼板の中央切欠き試験片について、一定ならびに高-低2段変動荷重試験を行い、疲労き裂進展挙動の動的その場観察を行うとともに、ミクロおよびマクロな諸量の定量的測定を行った。
一定振幅荷重下のき裂進展速度は、ミクロなき裂先端開口変位CTODと良い対応関係があるが、き裂進展速度とCTODの比は、進展速度が低いほど低下し、き裂進展速度が【10^(-8)】m/cycle以下でき裂がMode【I】,【II】の混合モードで進展する範囲では約1/10となる、高-低2段変動荷重下のき裂進展速度の過渡的な遅延現象は、有効応力拡大係数等マクロな力学量ではうまく表わすことができなかったが、ミクロなCTODを考えると一定振幅試験での関係と近いものとなる。またこれらき裂進展機構の解明をはかるべく、無方向性けい素鋼板での実験、観察をも行うとともに、荷重サイクルの適当な位置での観察像のコンピュータへの取込みおよびその画像処理技術の改良を行った。
さらに新しくDMA形高速AD変換ボードおよび大容量増設RAMにより連続して数枚の画像を取り込み得るシステムの試作をすすめた。
一方向性けい素鋼板の大気中疲労き裂進展試験について除荷彈性コンプライアンス法を拡張し特に高精度の計測をする為の新しい試験計測システムはハード,ソフトの用意はほぼできたが設置場所の遅れから稼動に到らない。
透過電顕薄膜試料作成のための超音波電解研削等の新しい試みは実験の準備はほぼできたが場所の関係で実験には到らなかった。通常の方法による透過電顕観察の予備実験はすすめているが120KV電顕による鉄系試料の観察は薄膜試料の厚さ,寸法の制約は予想以上に厳しくかなりの困難さが予想される。場合によってはより高電圧の他の機器を利用することを考える必要があるかもしれない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 城野政弘,宋智浩,後藤邦夫,山田真治: 材料. 35. 918-923 (1986)

  • [文献書誌] 城野政弘,菅田淳,宝田真一: 日本材料学会第35期学術講演会前刷. 203-205 (1986)

  • [文献書誌] 菊川眞,小沢康美: 第18回疲労シンポジウム前刷集. 64-68 (1986)

  • [文献書誌] 城野政弘,菅田淳,山田真治: 走査電子顕微鏡による疲労き裂進展挙動の直接観察(結晶方位,粒界の影響)日本機械学会関西支部第62期定時總会講演会講演概要集. NO.874-1. 4-6 (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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