研究概要 |
本年度の研究実施計画に沿った研究を行い、以下に示す成果を得た。1.種々の形状を有する実用サイズの"直列絞りを有するポペット弁"の静特性についての解析と実験を行い、(1)主弁の変位および総流量がパイロット流量に比例すること,(2)主弁から離れたパイロット弁による遠隔制御が可能なこと,(3)新しく提案した補償法、すなわち主弁ポペットの受圧面積比を適切に設定する面積補償法によって、弁の総流量の負荷特性がかなり改善されること,(4)主弁ポペット側面の制御絞り口の油溝が深いほど制御領域が広いことを明らかとした。以上の成果は、直列絞りを有するポペット弁に関する研究(第1報 静特性の解析および実験)と題し、日本機械学会論文集に掲載予定である。 2.直列校りを有するポペット弁を方向・流量制御弁として使用した場合の動特性についての解析と実験を行い、(1)主弁ポペットの応答速度は十分速く、閉止速度は開放速度より速いこと,(2)負荷回路の容積は主弁ポペットの動特性に大きく関与することを明らかとした。以上の成果は、前掲と同題名の論文(第2報 方向・流量制御弁とした場合の動特性の解析と実験)として、日本機械学会論文集に掲載予定である。 3.直列校りを有するポペット弁を用いた新しいロジック弁の構成法を提案し、(1)パイロット絞り弁の制御方式を変えることにより、様々な性能を有するロジック弁が構成できること,(2)本研究で新しく構成した2種類のリリーフロジック弁は従来のリリーフロジック弁に比べてオーバーライド圧力が小さいこと,(3)新形の弁は低パイロット圧力による高圧の制御が可能であることを明らかにした。以上の成果は、前掲と同題名の論文(第3報 新形ロジック弁の構成法の提案および構成したリリーフロジックの静特性)として、日本機械学会に投稿中である。
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