研究課題/領域番号 |
61550123
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡島 厚 金沢大学, 工学部, 教授 (80013689)
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研究分担者 |
上野 久儀 金沢大学, 工学部, 助教授 (80019752)
長久 太郎 金沢大学, 工学部, 助教授 (20019706)
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キーワード | ブラフボディ / 横風 / 後流渦 / 変動横力 / 変動抗力 / 走行物体 / 風洞実験 |
研究概要 |
強風時の超大橋の主塔背後の後流域を車両が通過する際、時間的・空間的に急激に変化する横風変動を受け、走行車両の安全性の面からも新たな関心を集めており、横風変動を受けるBluff bodyに作用する流体力の研究が重要である。本年度は昭和61年度、62年度の研究結果をまとめ、一部補充実験を行い、総括をした。本研究は主塔後流域を通過する際の車両の走行性に関する基礎的研究として、横風変動を受けるBluff bodiesに作用する流体力を風洞模型実験により研究した。走行するBluff body模型は基本形状から次第に複雑な形状へ、例えば正方形断面および長方形断面の2次元模型そして3次元立方体や直方体模型の各種模型を造り、断面形状、主塔断面/走行物体断面の比の流体力におよぼす影響に注目した。まず、各種模型の後流域の走行レーンの各位置におけるそれぞれの静的流体特性を調べた。次に、各種走行物体を主塔後流域を比較的低い速度で、そして新たに設計製作した高速走行駆動装置によって模型を高速走行させて、走行速度/風速の走行物体の流体力におよぼす影響を明らかにした。その結果、後流域走行中においては速度欠損効果と後流渦による変動の影響が顕著であり、それら2つの効果を明らかにするための補助実験として、Bluff bodiesが一様流に突入した際の流体力特性を求めた。一方、主塔から吐出される渦による走行物体の流体力に及ぼす効果が極めて重要であり、主塔後流渦の位相と走行物体の位置の相対的関係を調べる必要がある。そこで、主塔側面静圧の変動と走行物体の流体力を同時測定し、走行物体に作用する非定常流体力から後流渦による成分のみ分離、抽出した。その結果、主塔から吐出される後流渦がある特定位相の時、走行物体に極端に大きい変動流体力が働くことを見い出した。さらに、主塔後流の流れ構造を調べ、走行物体の変動流体力に現れる変調現象との関連性を明らかにした。
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