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1986 年度 実績報告書

回転翼列の失速を含む動的応答に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550128
研究機関大阪大学

研究代表者

稲葉 武彦  阪大, 工学部, 講師 (00029307)

研究分担者 梶島 岳夫  大阪大学, 工学部, 助手
板東 潔  大阪大学, 工学部, 助手 (70156545)
三宅 裕  大阪大学, 工学部, 教授 (50029005)
キーワード軸流送風機 / 旋回失速 / 動翼列 / 動特性 / 壁面圧力分布 / 圧力変動度 / 流速分布 / 多点同時測定 / 非定常計測
研究概要

軸流送風機の旋回失速の原因を調べるため、動翼列の擾乱に対する動的応答が送風機流量と共にどのように変化するかを調べた。動翼列前方に1ピッチ分の大きさのスクリーンを設置して、動翼前後の流速分布および動翼の外側に接するケーシング壁面静圧を測定した。流速の測定には2本の熱線風速計を用い、圧力の測定には翼弦方向と同じ軸方向からの傾きをもってケーシング壁に開けられた静圧孔に8個の圧力変換器を設置して、それぞれ位相固定平均技術を用い、スクリーン下流を含む4ピッチにわたる圧力および圧力変動度の分布を求めた。位相固定平均圧力分布から、スクリーン下流では翼の負圧面側の圧力低下が大きく翼負荷が大きくなっていること、同じ送風機流量でスクリーンがない場合の圧力場と比較したとき、翼がスクリーン下流に入る以前から全体的に圧力が低くなり、スクリーン通過後は全体に高くなることがわかった。一方、圧力変動度からは送風機流量の減少と共にスクリーンの下流を通過することによる乱れの影響が周方向に広がり擾乱の影響からの回復が遅くなることがわかった。以上の流速分布,圧力分布を特定の翼間流路について時々刻々1ピッチにわたる平均をとり非定常翼列損失の評価を試みた。現段階では精度が十分ではないが、いずれの送風機流量においても損失は翼間流量が減少し始めるときに増大すること、平均的な損失の大きさは送風機流量が小さくなるにつれて大きくなることがわかった。性能曲線から旋回失速はスクリーンの有無に拘らず同一の流量係数において生じており、以上の結果から局所的に大きな擾乱が加わっても流れ場全体の条件が整わない限り旋回失速には至らないといえる。この他、旋回失速状態に入る過渡的な現象の測定から、失速域は半径の大きい方から広がり始めること、失速セルはロータの4〜5回転の間に十分発達すること、セルの旋回速度比は初生時から変化しないことがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Miyake;T.Inaba;T.Kato: ASME J.Fluids Engineering. 108. (1987)

  • [文献書誌] 三宅裕,稲葉武彦,植村光徳: 日本機械学会講演論文集. No.874-2. 84-85 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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