研究概要 |
1.一辺が40mmの正方形断面を有する曲率半径80mmのベンド内に空気を流し、ベンドの上流部から下流部にわたって平均流速および乱れを熱線流速計により三次元的に測定した。その結果、次の結論を得た(ターボ機械協会講演会で発表)。 (1).ベンド入口付近では、高速領域が内壁側に大きく偏る。しかし下流に進むにつれて、中央対称面付近の高速領域は二次流れによって外壁側に押しやられる。(2).ベンドの上流部で既に二次流れが誘起され、ベンド流入後は管中央部の広い範囲で外壁側へ、上下壁付近で内壁側へ向う一対の渦が形成される。この二次流れは、下流に進むにつれて強くなり、ベンド出口でその強さは最大となる。(3).ベンド部を出ると上下壁近傍に強い加速域が現われ、速度は凸凹の複雑な分布形を示すが、下流に進むにつれてこの凸凹は平坦化され、直管内流れの分布に近づく。(4).乱れのエネルギは、ベンド流入後急速に増大し、出口下流直後で最大値を示したのち次第に減少する。 2.曲率半径53.5mm、内径14.1mmの透明ガラス管内に振動流を作り(作動流体は水、可視化のためにナイロン粒子を混入)、流体中に混入したナイロン粒子の流跡を写真撮影した。その結果、次の結論を得た(日本機械学会論文集掲戴予定) (1).従来指摘されていた二次流れのパターンに加えて、各パターンへ移行する際の変形した流れパターンを明らかにした。(2).数値解と実験結果を比較し、両者がよく一致することを示した。(3).二次流れのフローパターンとディーン数,ウォマスリィ数の関係を求めた。
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