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1987 年度 研究成果報告書概要

境界層はく離の自己制御作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550138
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 流体工学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

益田 重明  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051664)

研究分担者 有賀 一郎  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051172)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
キーワード境界層制御 / 境界層はく離 / 壁面粗さ / ディフューザ / 逆流率 / 乱流
研究概要

はく離直前の状態にある流体, あるいははく離した流体と壁面との干渉効果を利用して, 境界層はく離を抑制する, いわゆるはく離の自己制御の可能性について調べることを目的として, その第一段階として粗面壁の効果について実験を行った. 対象とした流れは, 二次元非対称ディフューザの開き壁上に生ずる乱流はく離流である. ディフューザはアスペクト比8の短形断面で, 一面だけが開き角が自由に変えられる様になっている. 流入条件は十分発達した二次元チャンネル乱流であり, 出口は大気開放である.
まず, 全面を水力学的に滑らかなアルミニウム壁とし, レイノルズ数4.2×10^4において, 開き角θを変えながらはく離流の基本特性を調べた. その結果, (1)θ=7゜の時, 初めて開き壁の下流端近傍で瞬間的に逆流が始まり, それと同時に圧力係数の低下が始まること, (2)θ=10゜までははく離域は開き壁上のみに限られること, (3)はく離の有無にかかわらず, 各壁面における静圧は一致することなどが明らかになった.
次に, 開き壁全面をサンドペーパー, ハニカム, グループ, リブレットに取り替えて, 壁面静圧, 逆流率, 流速および乱れ強さ分布を測定した. その結果, 粗さレイノルズ数300以下の分散粗さは乱流はく離に影響しないが, その他の供試壁では, いずれもはく離が促進されることが分った.
最後に, 滑面において瞬間的な逆流が始まる位置よりも下流の開き壁のみを粗面に取り替えた場合について, 上と同様の測定を行った. その結果は全面が滑面の場合と一致し, はく離した後の流れに対しては壁面の条件は重要でないことが明らかとなった.
以上の結果, はく離の自己制御に対しては, はく離点より上流の壁面に着目すること, その際, 粗さレイノルズ数300以下とすることなど, 今後の研究に対して重要な指針が得られた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 武井伸郎: 第19回流体力学講演会講演集. 126-129 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takei,N., Masuda,S., Ariga,I. and Aoyagi,M.: "Turbulent Separation on Rough Surface" Proc. 19th Fluid Mechanics Conference (in Japanese). 19. 126-129 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1989-03-30  

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