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1988 年度 実績報告書

生体系内の熱・物質交換機能と工学的応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550158
研究機関三重大学

研究代表者

加藤 征三  三重大学, 工学部, 教授 (30023229)

研究分担者 宇佐美 勝  三重大学, 工学部, 助教授 (10106974)
社河内 敏彦  三重大学, 工学部, 助教授 (10024605)
キーワードバイオメカニクス / 対向流型熱・物質交換 / 膜輸送 / マイクロサーキュレーション / ホログラフィー / レーザー誘起螢光法 / マススペクトロメーター
研究概要

昭和63年度の研究実施計画は概ね消化したが、煮つめるべき問題は非常に多い。未知な分野だけに調べていくと増々奥が深いことに驚嘆している。1.生体系内の熱・物質交換の主機能に関する機能解明については、先年度の対向流型熱交換モデルを更に押し進め、数値計算も行った。血液を均一流体と見なした場合の取扱い、とくに粘性について重点的に検討した。これはマイクロサーキュレーションが未だ十分本課題に適応できない点を考慮して、また実用性のある高性能熱交換器としての素養を検討するためである。熱・物質のセンシング機能とその伝達系および制御機能は、センサーとしては機械受容器で刺激の大きさによって受容器電位を発生させ、脱分極か段階的反応かによって活動電位のパルスを変えて神経細胞へ伝達し、シナプス結合している細胞間で接続と分岐で外乱と対応しながら情報伝達される。制御機能は熱環境への適応性として現われ、効果器をはじめ能動輸送も促進させる。細胞内外の化学的イオンポテンシャルの差異による各種駆動力は能動輸送の倍増機能とも関連して物質交換には重要である。生化熱力学的検討が更に必要である。2.生体系内の熱・物質交換システムについては、上記の計算の他、シナプス結合による並列分散処理に関する検討を行い、エネルギ仕事関数の設定条件が明らかになった。計測法に関してはホログラフィー干渉法、レーザー誘起螢光法、マス・サンプリング・スペクトログラフィー法、などを検討した。いづれも可能性があり、超音波も一方法として試みてみたい。3.工学的応用の検討に関しては、まず対向流型熱・物質交換の数値解析結果から得た知見では高低両熱源を閉ループで対向隔壁間の熱伝導を許しながら対向する流体を用いた熱交換器が実用に供しよう。これはヒートポンプ作用もある。次に微小循環流による熱・物質交換の非平衡熱力学の成果が挙げられ、新しい熱力学的アプローチが可能である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 加藤征三: 日本機械学会論文集. 54ー505. 2654-2660 (1988)

  • [文献書誌] 加藤征三: Proceedings of 1st World Conference on Experimental Heat Transfer,Fluid Mechanics and Thermodynamics. 425-432 (1988)

  • [文献書誌] 加藤征三: Proceedings of 1st World Conference on Experimental Heat Transfer,Fluid Mechanics and Thermodynamics.935-940 (1988)

  • [文献書誌] 加藤征三,宇佐美勝: Proceedings of 16th International Symposium on Rarefied Gas Dynamics.138-144 (1988)

  • [文献書誌] 加藤征三: Int.J.of JSME. 32ー1. 25-31 (1989)

  • [文献書誌] 加藤征三,社河内敏彦: 日本機械学会論文集. 54ー500. 783-790 (1988)

  • [文献書誌] 加藤征三,宇佐美勝: 日本機械学会論文集. (1989)

  • [文献書誌] 加藤征三: 日本機械学会論文集. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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