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1986 年度 実績報告書

高温断熱層の断熱性能におけるチャンネリング効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550166
研究機関九州工業大学

研究代表者

増岡 隆士  九工大, 工学部, 教授 (30039101)

研究分担者 鶴田 隆治  九州工業大学, 工学部, 講師 (30172068)
キーワード多孔質 / 自然対流 / チャンネリング / 透過率 / 断熱層 / 断熱性能 / 高温断熱 / 熱膨張
研究概要

1.圧力容器(最高使用圧力8MPa,外径705mm,高さ800mm)に耐圧冷却面を組込み、ガラス粒子と窒素ガスからなる多孔質層を製作し、高温断熱層の模擬試験を行ない、チャンネリング効果により断熱性能の著しい低下の生じ得ることを実験的に確認した。
2.鉛直多孔質層を対象とした温度分布の測定を行ない、これがチャンネル部対流と密接に関連すること、同対流が強くなれば温度変化が壁面近傍に集中し、極限としては多孔質層本体の熱抵抗の影響が小さくなること等が実験的に確められた。
3.理論解析においては、間隙部対流と多孔質内対流の界面境界条件にBeavers-Josephの条件を用いて速度分布を決定し、従来の本研究者らの鉛直多孔質層内自然対流熱伝達の解析を、壁面チャンネリング効果を含むように拡張を行ない、局所チャンネリングの効果が断熱層全体の熱抵抗にどう関連するかを明らかにした。この解析結果は実験結果との比較に良い一致をみた。
4.以上により、チャンネリングの存在が、一方で流動抵抗を減少させる効果(Darcy抵抗の減小による伝熱促進作用)をもち、他方で空隙の増加(固体熱伝導の減少)にともなう熱抵抗増加・伝熱抑制作用をもつこと、これらの総合効果としてチャンネリングのために熱伝達が促進されあるいは抑制されること、その折制-促進の条件は、修正レイリ数【Ra_s】k/sl(k:透過率,s:層厚さ,l:層高さ)、【b^3】/(ks)(b:間隙幅)、【hw^s】/λp(hw:Ofuchi-Kuniiによる壁面熱伝達率、λp:多孔質熱伝導率)、λg/λp(λg:流体熱伝導率)等の無次元数によって規定できることを明らかにした。なお間隙幅b=oの場合に対しても、壁面近傍で多孔質の存在が制限され空隙率が増大する場合、等価間隙幅の概念を用い同様の効果が示された。なお今後より詳細にわたる数値解析を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田中辰和: 第24回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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