研究課題/領域番号 |
61550182
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小野 京右 東京工大, 工学部, 助教授 (40152524)
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研究分担者 |
道村 晴一 東京工業大学, 工学部, 助手 (70092575)
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キーワード | フレキシブルな機構 / 振動機構系 / 位置決め制御 / 振動制御 / 起動・停止制御 / モード解析 / フィードフォワード / 最適制御 |
研究概要 |
メカトロニクス機器の機構制御は定速駆動とアクセス位置決めに分類され、両者とも一定速度への起動・停止の高速化が重要な課題である。本研究はフレキシブルな機構を振動することなく高速駆動・位置決めできるフィードフォワードを主体とする最適制御法を明らかにすることを目的とし、当初の計画に従って研究を進めその80%を達成した。 まず質量とばねの連鎖系でモデル化できる多自由度のねじり振動を有する回転機構を対象に、起動・停止時間と始端・終端の速度を与えたときの最小エネルギ制御の厳密解を求める手法を開発した。そしてすでに求めた多項式近似解と比較し、12次までの多項式近似解は最低次の固有周期の3倍以下の起動時間領域では厳密解に一致することを明らかにした。又1個のねじり振動を有する回転運動機構と制御系を製作し、固有周期の0.8及び1.3倍の加・減速時間で起動・定速走行・停止制御を行い、モータの摩擦トルク変動が数%程度なら残留振動はきわめて小さく、フィードフォワードを主体とする制振制御が有効であることを明らかにした。次に複数の振動自由度を有する1軸回転フレキシブルアーム機構に対し、始端・終端の状態量が拘束されない最適制御解を導く一般的な解析法を開発した。この理論は、従来のように状態方程式を用いず、機構系の性質が理解しやすい運動方程式を直接用いており、モード解析法と直接結合でき且つ容易に解を求め得るという特徴をもつ。一方フレキシブルな1軸回転アーム機構と制御系を製作し、2次振動モードまでを考慮してフィードフォワード制振アクセス制御の実験を行った。モータの摩擦トルクの変動によって前記の回転運動機構に比べて残留振動が生ずる場合がみられたがバンクバンク制御時に比べると著しく改善される。今後、フィードバック制御の併用によるフレキシブルな機構の高速駆動・精密位置決め制御法を確立する。
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