研究課題/領域番号 |
61550191
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
陣内 靖介 九工大, 工学部, 教授 (10039092)
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研究分担者 |
荒木 嘉昭 九州工業大学, 工学部, 助教授 (40039045)
嶺 勝敏 九州工業大学, 工学部, 教授 (50043849)
井上 順吉 九州工業大学, 学長 (40038998)
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キーワード | 自励振動 / 流体関連振動 / 回転軸 / 自励ふれまわり / スロッシング / 遠心分離機 / 遠心力波 |
研究概要 |
近年生物工学の進展に伴い需要が増加しつつある二種類の比重の異なる液体を封入した超高速遠心分離機に発生する自励振動について調べた。 この種の遠心分離機は二液間の自由界面に沿って回転する波動による自励振動を防止するために液体封入部内に半径方向の隔壁を設けて分割するのが普通である。本研究はこの液体封入部を分割した遠心分離機でも別の型の自励振動が起こり得ることを指摘し、自励振動発生の条件を明らかにすると共に、有効な防止対策提供するために理論解析並びに実験を行った。 本年度はまず、短軸モデル(1自由度、2次元流れ)を考えて液体の固有振動数を理論解析し、系の基本的な動特性を実験的に調べた。その結果次のような知見をえた。 (1)液体封入部を分割しても二種類の比重の異なる液体を封入した場合、もしくは、一種類の液体でも部分的に封入した場合、複数の遠心振子を備えた回転軸系に生じる自励振動に非常によく似たタイプの自励振動が液体の波動によって励起される危険性がある。 (2)この種の自励振動が起こり得るのは軸回転数が軸の危険速度と液体の固有振動数との和にほぼ等しくなる回転数減においてである。 (3)自励振動が発生する不安定領域は液体封入部の分割数を多くするにつれて高回転数域に移動し領域幅も狭くなる。したがって、分割数を十分大きくすれば、自励振動の防止が可能である。 (4)二液の密度差が大きくなれば、不安定領域は割合狭い。
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