研究概要 |
1。二相,2極,300Hz,1KW,18,000r.p.mの試作ヒステリシス電動機を基礎設計した(61年5月)(【I】)固定子はこれまでの基礎的研究成果を考慮して、鉄心の選定,スロット形状,寸法比の最適値を決定(61年7月)。(【II】)回転子はヒステリシス電動機に適したFe-Cr-Co磁石鋼とアルニコ磁石鋼で、Fe-Cr-Co磁石鋼はHcを350Oe程度、アルニコ【II】は200Oe程度で、Brは高く(アルニコ【II】で12KG以上、Fe-Cr-Co磁石で13KG以上)とし、これまでの研究成果から最適な寸法比を決定(61年8月)。 2。試作機の振動特性を測定する携帯形振動計(リオン製,VM-61形一式)は61年8月に購入済。 3。回転子リングは東北金属(株)にFe-Cr-Co磁石鋼(16個),アルニコ【II】磁石鋼(4個)及びこれらと比較のため希土類コバルト系プラスチック磁石鋼(16個)を依頼した(61年10月)。尚固定子の試作は三洋電気(株)に依頼し(9月),12月20日に完成した。 4。回転子リングはヒステリシス電動機用として最適な磁気特性のため、Brが高く、Hcが比較的小さく、特殊仕様となるため、製作困難で何度が試作を繰り返した後、希望値に近いBr,Hcのものを得た(62年3月5日完成)。 5。出来上った回転子リングについて、B-Hループを測定し(62年4月)、回転子を製作する(62年5月末日)。 6。試料機について既存の測定器により電動機特性を測定する(62年6月)。 7。理論解析して、実験結果を考慮した最適な回転子リングのBr,Hcおよび固定子,回転子の寸法比を再決定し、62年度の研究に継続させる。 成果の発表は第一回目の試作機の測定終了後の62年6月以降となる予定である。
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