研究課題/領域番号 |
61550209
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
石崎 彰 長岡技科大, 工学部, 教授 (40143812)
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研究分担者 |
斎藤 和夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (10143827)
赤木 泰文 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80126466)
難波江 章 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10115115)
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キーワード | 高精度ロボット / ダイレクト・ドライブ用電動機 / かご形誘導電動機 / 高調波同期トルク / 電流制御形インバータ / トルク角制御 |
研究概要 |
高精度ロボット等に使用されるダイレクト・ドライブ用電動機には、低速で大トルクを必要とするので、特殊な電動機が用いられている。かご形誘導電動機の高調波同期トルクは、有害なものとしてこれを避ける設計が行われていたが、本研究はその低速大トルク特性を積極的に活用して、安価なダイレクト・ドライブ方式を実現するための基礎研究で、61年度には、 1.高調波同期トルクを活用するために、同期トルク発生のメカニズムを解明し、電流とトルクとの関係、周波数とトルクとの関係を明らかにするとともに、高調波同期トルクを含む場合の過渡現象理論を導出した。 2.上記の結果から運転方式を検討し、通常のV/f一定運転方式では効率が悪いが、電流制御形インバータによって、トルク角制御を行う方式とすれば、負荷トルクに見合った電流に制御することができ、効率も改善されることが明らかとなった。 3.上記の検討に基づいて、高調波同期トルクで運転する電動機の設計はいかにあるべきかを研究し、最適設計の指針の明らかにして、これに基づいて0.75KWの電動機の試作を行った。 4.電流制御形インバータの制御方式について検討した結果、トルク角制御方式を確立するとともに、低周波領域における負トルクの減少を補うための逆相分電流の導入、静止時に誘導電動機を使用するサーボロック方式の適用等、問題点解決のための検討を行った。 5.この制御方式による実験を行い、加速・減速・停止・正転・逆転・運転中の負荷変動への応答等の基本特性においては、ほぼ満足すべき結果が得られた。 以上の様に61年度は、当初予定通りの研究が行われ、成果を得た。
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