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1986 年度 実績報告書

空電波を利用した雨雲の早期探知によるしゅう雨予知方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550250
研究機関東海大学

研究代表者

浅利 英吉  東海大, 工学部, 助教授 (60055754)

キーワード空電 / 自然雑音 / 沈積雑音 / 気象予測 / 雷 / 環境電磁工学 / 診断型人工知能 / 人工雑音
研究概要

1.研究対象をしゅう雨だけでなく、地雨や豪雪にまで拡大し、これまで行なってきた空電波および気象に関連して地上と大気圏で発生する各種の雑音波の観測と記録を続け、更に有用な事例を多数採取した。昭和61年は受信機出力サウンドのスペクトル分析,各種空電インパルスの幅,発生頻度,背景雑音強度などに重点を置いて観測した。概ね20ms以上の幅を持つ複合インパルスが降雨・雪の先行情報資料として有用な性質を持つ。
2.観測点を中心とする半径20Kmの圏内にしゅう雨の来ることを10時間以上前からほぼ確実に予知できた。これは冬期の豪雪の場合も同様で早期警報により除雪車手配が可能なことを示している。ただし、それらの気象は変化するもので、途中で衰滅するときの予報は空振りとなり、にわかに成長する場合は突発となる。しかし全く予兆がないとはいえず、今後その探索をする必要がある。最も早く予知できたのは15時間前である。
3.受信機の出力サウンドのスペクトルで、数十ヘルツ程度の帯域の切片がしゅう雨や豪雪気象と高い相関がある。気象に固有なスペクトルの様相があることが認められ、晴天,地雨,しゅう雨,雪と4種に区分できる。
4.雑音波の特徴を分析して自動的に気象予測を行なう、一種の人工知能装置の基本構想を導くことができた。かなりの程度、アナログな機構であることを必要とするものである。現在、研究者自身が雑音の特徴をみて総観的な予報をたてることを試みているが、いわゆる官能検査なので、感情によるゆらぎが生ずることを無視できず、機械による自動判断システムに委ねることを是とするを知ったからである。現在、設計製作を進めている。
5.学会や北海道の寒地技術シンポジウムで研究成果を発表、同時に本研究に関する情報交換活動を行なった。いわゆる環境電磁工学と密接な関係を持つものとして関心を集めつつある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 淺利英吉: 東海大学紀要工学部. 26-1. 227-239 (1986)

  • [文献書誌] 淺利英吉: 27-2. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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