研究課題/領域番号 |
61550259
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
阿部 圭一 静大, 工学部, 教授 (80022193)
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研究分担者 |
中谷 広正 静岡大学, 工学部, 助教授 (80109131)
小川 秀夫 福井大学, 工学部, 助教授 (90092824)
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キーワード | 二値画像の形状解析 / 二値画像の構造解析 / 幾化学的特徴 / 3次元空間構造の解析 |
研究概要 |
1.拡散・収縮演算の諸変形について整理を行うとともに、流れ図画像における文字や特徴点の検出に適用して比較実験を行った。どの方法によっても完全に満足のいく結果は得られず、異種の方法の適切な組み合わせ方も含めて今後なお検討する必要がある。また、新しい拡散の手法として「方向性拡散」を考案し、線の途切れの接続、破線で描かれた線の理解、連続したエッジの検出への応用を実験している。現在のところ、線の途切れの接続については良好な結果を得ており、他も有望である。 2.流れ図の構造の解析については、境界の種類分けを用いた対境界追跡による方法を提案し、図面から高速に文字・記号・流れ線を分離できることを示した。本方法は他の図面にも適用可能と考えられるので、その拡張を検討している。 3.幾何学的特徴に関する調査過程において、屈折点の抽出が極めて不安定であることが判明した。そこで本研究において図形の局所対称性に基づく新しい屈折点検出法を開発し、これにより屈折点検出の安定性及び屈折点の視覚的妥当性を向上させた。 4.形状を記述する幾何学的特徴の比較研究では、特徴の量子化に対する安定性及び情報理論的側面(復元可能性,近似度)の評価・検討の重要性が明らかとなり、現在分析の途中段階にある。また上記調査・比較研究により得られた特徴の得失をふまえ、線図形を特徴点付近の局所的特徴と特徴点間の大局的特徴により記述する手法、及び個々の特徴に依存して幾何学的変換(図形の変形にに対応)の種類・範囲を制御する新しい形状マッチング法の着想を得た。これらの有効性の評価は次年度に行なう。 5.対象物の3次元形状、対象物間の配置等の空間的構造を会話的機能を組込んで解析する手法を試作した。
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