1.本年度の報告 本研究は、カルテジアン・ジョイン・システムとよぶ数学モデルに基づくパターン認識法の開発を目的としていた。本年度は、 (1)カルテジアン積空間上で類別カテゴリー間の大局的構造を把握するプログラム (2)カルテジアン積空間上に定義された、ジョインとよぶ演算に基づく類別カテゴリーの記述プログラム (3)類別カテゴリー間の分離に本質的な特徴を発見する、0-1整数計画に基づく特徴選択プログラム (4)識別用プログラム 以上4つの基本プログラムの開発を終了し、本研究費で購入したマイクロ・コンピュータ上での動作確認を完了した。本研究の成果の一部は、内外の研究会で既に発表したが、現在「カルテジアン・ジョイン・システムに基づくパターン認識法--特徴選択の一般的ツールとして--」という論文を作成中(電子・情報・通信学会論文誌に投稿予定)。 2.今後の計画 幾つかの予備的実験によって本研究の方法の能力を評価してきたが、対象から知識を獲得するための試行錯誤的過程において特に有用であると感じている。したがって、今後パターン認識系設計者のための知識獲得支援システムとしての完成度を高める努力もしていきたいと考えている。
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