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1986 年度 実績報告書

窯化アルミ/アルミナ組成変調構造の作製とその弾性波デバイスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 61550272
研究機関千葉大学

研究代表者

山口 正恒  千葉大, 工学部, 助教授 (00009664)

研究分担者 橋本 研也  千葉大学, 工学部, 助手 (90134353)
キーワード組成変調構造 / ZnO / AlN / スパッタ / 弾性波 / SAW / 弾性的超格子
研究概要

本研究は、複数種類の圧電性及び非圧電性物質を非常に薄く多層に堆積させた、いわゆる組成変調構造を利用して、所望の特性を持つ圧電性材料を合成し、これを弾性波デバイス用基板へ応用することを目的としている。昭和61年度では、まずこの様な組成変調構造の弾性的性質や圧電的性質について理論的に詳しく検討した。多層の境界面での界成分の連続性に着目して、各層が弾性波の波長に比べて十分薄い場合の系全体のマクロな材料定数を求める手法を開発した。この手法を用いて、まず圧電セラミックとエポキシから構成される組成変調構造(コンポジット)振動子について解析し、その有効性を確認した。また、この手法を用いてZnO/【SiO_2】,AlN/【Al_2】【O_3】等の互に温度係数の異なる材料の組み合わせによる特性の変化を調べた。その結果、電気機械結合係数,弾性波速度及び速度温度係数がそれらの膜厚比によって連続的に変化し、適当な膜厚比で零温度係数と比較的大きな電気機械結合係数が同時に得られることが判った。なお、ZnOの弾性波速度がSi【O_2】のそれに比べてかなり小さいので、構造の周期を弾性波波長と同程度とすることによりZnO部にエネルギーが集中し、電気機械結合係数がさらに大きくなる可能性があり、これについて現在理論解析を進めている。また、スパッタ法によるAlN膜作製も同時に進行しており、その作製条件はほぼ決定しつつある。しかし、AlN膜作製の時に残留ガスがスパッタを不安定とするため、【Al_2】【O_3】膜成長からAlN膜成長への切換えの際にArガスによるターゲットのクリーニングを行なうと共に一度高真空に引く必要があることが判った。これはAlN/【Al_2】【O_3】組成変調構造の作製に多大な時間を要することを意味する。そこで、ガスは交換せず、ターゲットの交換のみで作製が可能なZnO/【SiO_2】組成変調構造の作製も同時に試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 橋本研也,山口正恆,小郷寛: 電子通信学会超音波研究資料. US86-15. 15-21 (1986)

  • [文献書誌] 橋本研也,山口正恆: 電子通信学会論文誌C.

  • [文献書誌] 橋本研也,山口正恆,牧田英雄: 日本音響学会春期全国大会.

  • [文献書誌] K.Hashimoto;M.Yamaguchi: Proc.IEEE Ultrasonics Symposium.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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