研究概要 |
計画に従って、本年度は日本および外国の疲れ試験データの収集およびその整理を行なって、データをパーソナルコンピュータへ入力した。また、その内ガセット継手とカバープレート継手については、それらのデータを分析し、各種の疲れ設計指針(たとえば日本のJSSC疲労設計指針,アメリカのAASHTO,イギリスのBS5400,欧州鋼構造連合のECCS疲労設計指針)に示される許容応力度と比較した。これらの研究を通じて、現在使用しているパーソナルコンピュータを基本にしたデータベースの有効性が証明された。 さらに、疲れ試験データのバラツキに注目し、疲れに影響を及ぼす因子、たとえば、継手形状,止端形状,溶接欠陥の有無などについての調査を行なった。その結果を用いて、破壊力学による疲れきれつ進展寿命解析を行なった。この場合、各要因のバラツキを評価するため、モンテカルロシミュレーションを行なった。この結果は、疲れ試験データベースを用いて疲労許容応力度を求めるための基本的な考え方となると思われる。 今後は、さらにデータの収集を続け、継手毎に合理的な継手分類を作成してゆく。
|