研究概要 |
異方性砂を可傾モールドで作り平面ひずみ試験を行った。試料は豊浦砂でe=0.69(Dr=78%)である。着色砂を互層に詰めテスト毎のすべり方向を観察した。最大主応力面と堆積方向のなす角をβとすると【Φ_(β=90゜)】<【Φ_(β=20゜)】であるがm=【φ_(90-)】/【φ_(0゜)】=0.906であった。一般にmを用いφβ=φ0/(【cos^2】β+【m^(-2)】【Sm^2】β)1/2(1)のように構内近似出来る。このときβ〓60゜でφβは最少となった。 支時力計算ですべり面の水平よりの傾角をα,堆積方向を水平よりδとするとα=【45^P】-φβ/2-β+δ(2)であるのでm,α,δに対し(1),(2)よりβ,φβが決まる゜m=0.9として【Ng_A】/Ng〜【φ_0】;【N_(γA)】/【N_γ】〜【φ_0】を計算した。小田の異方性地盤の支持力実現値と比べると計算値は実測値の約1/2となるがδに対する傾向はよくなった。値の差異は容器側摩擦が効いたためと思われる。同じ計算を松岡等の関係式:tanφ∞45゜+φβ/2-β(3)を用い(2)とともに実施したが、この時の支持力はより低目のものとなった。 砂,粘土,岩の三層からなる地盤の支持力は各層原,裁培中の大小,各層の強度比によって決る。砂が密で〓い粘土が絞り出される時の近似整姓〓の近似度か高い理由を示した。粘土層が厚く、そのすべり破壊が起る時の内〓計算法を〓え、二層問〓として山口が前に〓えた計算法の適用限界を論じた。また絞り出しを抽対称として計算し、その形状係数を数値として与えた。 次に粘土,砂,岩の三層からなる地盤に対し上と同様な計算を行い、〓く弛い砂層の圧縮破壊の実用的耐壊式を導いた。この〓は山口が以前Kotter解法により求めた精密解とほぼ一致することが示された。また分割計算で支〓力を求めなければならない砂層原の条件についても吟味,検討を加えた。
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