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1986 年度 実績報告書

非線形不規則波に対する消波性海岸構造物の反射特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550363
研究機関北海道大学

研究代表者

佐伯 浩  北海道大学, 工学部, 教授 (30001209)

キーワード重複波 / 反射率 / 入射波 / 反射波 / みかけの反射率 / 消波構造物
研究概要

構造物前面の波浪は、入射してくる波と構造物によって反射された波の干渉問題として扱う事ができる。本年度は以下に示すような結果を得た。
1.線形重複波動理論の適用範囲を明確にするため、完全反射の条件で系統的な実験を行ない、5%の許容誤差での適用範囲を明らかにし、その範囲が極めて挟く、反射率計算法の一つであるHealyの方法の問題点とその使用範囲を明確にした。
2.非線計重複波理論で代表的なTadjdaksh等の5次近似理論の適用限界を、みかけの反射率の面から調べ、この波動理論の適用範囲を明らかにするとともに、Healyの方法の問題点を指摘した。
3.波の反射率の測定ではHealyの方法が現在用いられていることが多いが、これによると反射率を小さく見積る事になり、消波構造物のエネルギーロスを過大に見積る事になる。本研究では、実験水路を2つに分離し、片側を進行波、片側を重複波とし、電気的分離法による反射率とHealyの方法による反射率を求めた。電気的分離法においては、重複波の腹の位置では反射率が1.0を越え、節の位置では1.0となる事が明らかにされ、入・反射波の分離及び反射率の測定にこの電気的分離法が有効であることを明らかにした。また、この事実は、重複波においては腹部で相互干渉効果が大きい事を明らかにした。
4.水路端に異形ブロックの消波工を設け、入・反射波の分離と反射率を実験的に求めた。その結果、Healyの方法では過小の反射率を、電気的分離法では理論による推定値に一致する事を明らかにした。
5.合成波(二成分波)の反射率の実験を行ない、電気的分離法により、長周期成分波の腹の位置で反射率を測定する事により、入・反射波の分離が可能である事を明らかにするとともに、不規則波の入・反射波の分離が可能である事を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐伯浩: 土木学会年次学術講演会講演概要. 42回. (1987)

  • [文献書誌] 佐伯浩: 寒地技術シンポジウム論文集. 3回. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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