• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

公営バス事業に赤字構造をもたらした諸原因の歴史的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550389
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

渡辺 千賀恵  岐阜工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (90029330)

キーワードバス / 赤字 / バス離れ / 運賃 / 値上げ / 需要予測
研究概要

昭和63年度に計画した研究内容は、おおきく分けて次の二つであった。それぞれについて研究実績の概要をまとめると、以下のとおりである。
1.運賃値上げとバス離れは、どのような数量的関係をもつか?
全国の公営バス39団体のうちバス部門だけを専業する団体について、運賃 "上昇率"Xと輸送密度 "減少率"Yとの量的関係を回帰分析し、次の結果を得た。バス離れは、運賃が物価を突破した年度から団体ごとに始まっている。したがってXやYを定義する際、それぞれの突破年度を基準にする必要がある。基準年を一律に決めると相関は現れない。Y=1-e×p 〔-0.47X〕が回帰式である。運賃値上げは、この経験則を媒介として輸送密度を衰退させてきている。バス離れ過程の進行度団体差が見られるのは、値上げのテンポや程度に団体差があるためであろうと思われる。
2.バス運行頻度と運転手数は、どのような制約関係をもつか?
バス頻度は、運転手数と無関係には決められないと思われる。バス配車のしくみ、ハンドルタイム、"仕業数"など、基本的な諸要素間の関係を路線ごとに吟味して、「バス頻度=係数×路線1kmあたり運転手数」という制約式を得た。ただし、この"係数"は、ハンドルタイム・バス速度・回送キロという3要因によって変化する。経営対策としてのバス増発と人件費削減は、このように互いに制約しあっているので、一方だけを一面的に実施するわけにはいかないと思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 渡辺千賀恵: 土木計画学研究・講演集. 11. 205-212 (1988)

  • [文献書誌] 渡辺千賀恵: 岐阜工業高等専門学校紀要. 第23号. 59-68 (1988)

  • [文献書誌] 渡辺千賀恵: 自治体学研究. 第36号. 36-39 (1988)

  • [文献書誌] 渡辺千賀恵・春日井公成: 岐阜工業高等専門学校紀要. 第24号. (1989)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi