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1986 年度 実績報告書

コンポストの発酵過程における窒素成分の散逸防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550392
研究機関東京大学

研究代表者

藤田 賢二  東大, 工学部, 教授 (40107529)

研究分担者 金子 栄廣  東京大学, 工学部, 助手 (60177524)
キーワードコンポスト / 発酵過程 / 窒素成分 / アンモニアの揮散 / アンモニアの吸収
研究概要

コンポストの一次発酵過程においては、易分解性有機物の分解と同時に、有機態窒素の無機化すなわちアンモニア態窒素の生成が起こる。一次発酵過程では、発酵槽内が高温になり、また通気を行っているため、生成したアンモニア態窒素がアンモニアガスとして気化する。このことは臭気の発生と同時に、肥料成分としての窒素の損失を招く。本研究では、本年度、実験室規模の発酵実験を行い、窒素成分の挙動について調べると同時に、揮散するアンモニアをコンポスト自身に吸収させて回収する方法について検討するため、コンポストのアンモニア吸収能について実験的に検討した。
発酵実験に用いた原料には約24mg/gの窒素が含まれており、その殆どが有機態であった。窒素は、発酵の進行に伴って無機化し、最大時には10mg/g以上のアンモニア性窒素が検出された。しかし、発酵終了時にはアンモニア態窒素は数mg/gまで低下し、全窒素も原料の約1/2になっていた。また、この過程において、亜硝酸態窒素ならびに硝酸態窒素の増加は殆ど認められなかった。このことから、無機化した窒素の大部分がアンモニアガスとして散逸してしまうことが明らかとなった。
コンポストのアンモニア吸収態は、ビン内にコンポストとアンモニアガスを封入し、平衡に達した後のコンポスト中のアンモニア態窒素濃度と気相中のアンモニア濃度を測定することにより調べた。その結果、コンポストの水分が多い程、また、コンポスト中の酸の量が多い程、コンポストのアンモニア吸収能が高くなることが確認された。
次年度においては、発酵実験を継続してアンモニア態窒素の硝化について検討すると同時に、コンポストを充てんしたカラムにアンモニアガスを通気する方法を用いてアンモニア回収の効率について検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金子栄廣: 土木学会論文集. -5第369号/【II】. 303-309 (1986)

  • [文献書誌] 福田一美: 土木学会第41回年次学術講演会講演概要集 第2部. 889-890 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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