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1986 年度 実績報告書

腰壁・垂壁付鉄筋コンクリート柱の二方向曲げ剪断加力下の破壊性状に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550399
研究機関北海道大学

研究代表者

城 攻  北海道大学, 工学部, 助教授 (00002014)

キーワード鉄筋コンクリート柱 / 腰壁 / 垂壁 / 2方向水平力 / 2軸曲げ耐力 / 降伏領域の複合 / 分離
研究概要

1方向に腰壁と垂壁を有する鉄筋ゴンクリート柱に2方向同時水平力を加えた場合の柱の破壊形式,耐力,変形性能について実験的に検討した。試験体の基本形状は、高さ140cmで一辺30cmの正方形断面柱の上下に剛なRC梁を直交する2方向に設けた実寸の約1/2縮小立体キの字形模型で、その1つの方向に同一高さの腰壁と垂壁を付してある。壁厚は柱幅の1/4(7.5cm)とし、壁高さを柱丈の2/3(20cm)と4/3(40cm)の2種類として、夫々2体づつ合計4体を作製した。壁水平筋は柱内に通し配としてある。新たに設計した特殊装置により柱頭の任意の変位に対して常に上下の梁相互の平行性を維持させながら、柱頭の加力梁にユニバーサルジョイントで接合した直交する2台のアクチュエータを駆動して任意方向の水平変位を強制する実験を行った。柱軸力はいずれもFc/6相当の一定軸力を加えた。水平加力は試験体種別毎に、壁面内方向の変位とこれに直交する方向の変位を時系列的に個別に与える方式と、同時に2軸変位を与える2方向加力方式とを採用し、両者の結果を対比させて2方向加力時の特性を明らかにした。夫々の場合の塑性変形柱能を確認するために変位漸増繰返し加力によって柱部材角凡そ1/25までの変形を強制した。柱軸に沿う各部の曲げ及び剪断変形の計測と併せて、壁高さの相違に伴う応力伝達機構を明らかにするために柱軸筋・柱横補強筋・壁筋の120〜164点の歪度を測定した。以上の実験により壁高さが柱丈より小さくて両方向の計算上の曲降伏危険断面が相互に接近する場合には、夫々に独立した降伏領域を持ち得なくなって耐力にも影響を及ぼす傾向が現れた。逆に両方向の危険断面が充分に離れている場合には、任意方向の曲げ水平耐力は、両主軸方向耐力の合成値となる。この結果は立体骨組の2方向加力時に柱を梁合成耐力に抵抗させて梁降伏を先行させる場合の柱の終局耐力評価に有効に利用できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 城政,柴田拓二: 日本建築学会大会講演梗概集(昭和62年)構造系分冊. (1987)

  • [文献書誌] 城政,柴田拓二: 日本建築学会北海道支部研究報告集. 61. (1988)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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