研究課題/領域番号 |
61550410
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上谷 宏二 京大, 工学部, 助教授 (40026349)
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研究分担者 |
小坂 郁夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (40127163)
竹脇 出 京都大学, 工学部, 助手 (20155055)
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キーワード | 梁-柱 / 弾塑性挙動 / 繰り返し載荷 / 対称限界 / 定常状態経路の唯一性 / 釣合経路の唯一性 / 分岐現象 |
研究概要 |
1.梁-柱の対称限界理論における基本仮定の成立範囲の解明:(1)対称限界理論の基礎となる5個の基本仮定のうち、定常状態でのフランジ要素周期挙動に関する2個の仮定が成立するための十分条件を導いた。(2)更に一般化した定常状態経路の分岐理論に基く解析を行い、対称限界における除荷領域の発生に関する1個の基本仮定の成立を明確に実証する結果を得た。 2.定常状態限界の唯一性十分条件の誘導:(1)サンドウィッチ梁-柱について1個の定常状態から他の定常状態への増分変化が唯一であるための十分条件を、フランジ要素の定常周期挙動のあらゆる変化を考慮に入れて誘導した。(2)この唯一性の十分条件がはじめて破れる限界条件が、第5の基本仮定に基いて導かれている対称限界条件と一致することを確かめた。 3.種々の境界条件下における梁-柱の対称限界解析:(1)これまで片持梁-柱だけについて展開してきた対称限界理論を、両端ヒンジ梁-柱及び両端固定梁-柱に適用して対称限界の予測解を導いた。(2)両梁-柱は個々の基本釣合状態が対称性を示すため、対称な釣合状態から非対称な釣合状態へ移行する釣合経路の分岐現象も起こり得る。釣合経路の唯一性十分条件を適用して、釣合経路の分岐が可能になる状態を求めた。(3)理想化漸増振幅横変位プログラムの下では、対称限界振幅の方が釣合経路の分岐が生じ得る最小の振幅よりも常に小さいことを証明した。(4)この理論予測結果を検証するために、コンピュータによる履歴応答解析を多くのケースについて行い、その正当性を立証した。4.荷重制御による両振り曲げをうける梁-柱の対称限界理論:(1)これまで強制変位載荷に限定していた理論を荷重制御問題に拡張し、漸増振幅完全両振り頂点横変位をうける片持梁-柱の対称限界を求めた。(2)結果を履歴応答解析によって検証した。
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