研究概要 |
まず、60年度における剛模型による風洞実験を継続して、60年度において明らかになった"気流の再附着点位置と屋根面の変動風圧力の変動特性には密接な関係がある"という結果の中身を吟味した。その結果、【I】)接近流が勾配流の場合のほうが、一様乱流の場合に比べて再附着点位置が風上側にくる。【II】)剥離泡が大きい場合、屋根面上に大きな乱れが生じる。剥離泡が小さくなるに従って、乱れの最大値は屋根面近くで見られる。【III】)変動風圧のパワースペクトルは、剥離泡が大きい場合、風上端部をのぞき、ある特定の周波数でピークを持ち、その形状は屋根面近傍の風速変動のスペクトル形状と一致する。一方、剥離泡が小さい場合、変動風圧のスペストル形状にはそのようなピークは見られず、接近流の変動風速のスペクトル形状に類似している。 次に、風圧実験に並行して、大スパン屋根を1次逆対称モードで強制振動させるための装置が開発・試作された。詳細な検証は62年度早々に実施されるが、現在のところ、最大振幅1〜6mm,加振振動数10〜200【H_Z】内での作動が可能でああることが確認されている。
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