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1988 年度 実績報告書

地熱微動の到来方向の決定

研究課題

研究課題/領域番号 61550470
研究機関熊本大学

研究代表者

大見 美智人  熊本大学, 工学部, 教授 (30040405)

研究分担者 小池 克明  熊本大学, 工学部, 助手 (80205294)
金子 勝比古  熊本大学, 工学部, 助教授 (20128268)
キーワード地熱探査 / 微動 / スペクトル解析 / 3次元回転スペクトル
研究概要

本研究で提案した3次元振動のスペクトル解析法を地熱地帯と沖積平野の再地域の微動解析に適用して、この解析法の有用性を確認する作業を行ってきた。
本年度は、沖積平野の微動解析にこの3次元回転スペクトル解析法を適用するうえでの問題点について考察を加え、解析精度等を明らかにした。これらの結果にもとづいて微動の3次元回転スペクトル解析を行い、各周波数成分ごとにその主因となる波動成分を分析するとともに、これらの波動の振源方向と成因について考察した。
沖積平野である熊本市内において24時間の微動測定を行い、雑踏地における微動スペクトルの時刻変動を明らかにした。すなわち、昼間と夜間における振幅への時刻変動は高周波成分ほど大きく、低周波成分ほど小さいことを示し、この原因は昼間に比べて夜間では散在するノイズ源へ数が減少するためであると推論された。
3次元回転スペクトル解析による微動の振動形態の分析によって、沖積平野における微動の卓越動は主としてレーリー波とラブ波からなることが明らかになった。特に、前者は高周波成分に後者は低周波成分に多く、また、前者の微動は昼間と夜間とで振幅が大きく変動することを明らかにした。さらに、3次元回転スペクトル解析を用いると、雑踏地における変動データからも地下構造の推定に有用なラブ波成分を抽出できることが確かめられた。
以上に概略を述べたように、3次元回転スペクトル解析法は火山性微動のみでなく、平野での常時微動の解析にも有用であることがわかった。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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