研究概要 |
高速液体クロマトグラフィーの高機能化を計るため(1)高感度検出のための誘導体化, (2)微量検出するための検出法, (3)相分離器を利用する抽出・検出法, (4)選択的検出器として点光検出法 (5)多成分イオンクロマトグラフィーのためのカラムスイッチング などについて總合的に研究を発展させた. その結果の概要は次の通りである. (1)高感度検出の誘導体については, 国内外の文献調査研究を行い, その成果を公表した(ぶんせき,100〜105(1987))まだ脂肪族=トリル類を実例としてミクロ電解還元による誘導体化法として確立した. (分析化学35,614(1986)) ( 2)微量検出法については, ミクロ液体クロマトグラフィーに靜電場噴霧装置, を試作し, 点光検出器として完成させた. この検出器を用いてイオウ化合物, リン化合物などの選択的検出について講演発表した. また, レーザーラマン検出の方法を考案し, 微量アミンのミクロ液体クロマトグラフィーとして公表した(J,HRC10,173(1973)) (3)粗分離器を利用する抽出検出法について研究し, 脂肪族アルデヒド類蛍光検出する方法や赤外検出する方法などについて, その内容を公表した. (4)分離向上のための基礎研究として, 逆相分配系に於ける分離挙動について研究し, 芳香族アルデヒドを例として明確に考察を行った(J,Chyouctog.404,242(1987) (5)イオンクロマトグラフィーの高機能化をはかるためカラムスイッチングの方法を研究し, チオ硫酸イオンのように保持の長いイオンについて効果的に分析できるように工夫・改善に成功した. (講演発表) 講演発表の研究については現在印刷公表の準備中であり, これを含めて高速液体クロマトグラフィーの高機能化が一段と進展させ得た事となり, 実用分析法として評価されるものと考える.
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