研究概要 |
高酸化活性フラビン(ベンゾジプテリジン, BDP)を用いる触媒サイクルにおいて, 段階(a), (b), (c)を別個に検討した結果, 次のことが明らかとなった. (1)段階(a)は有機溶媒中(塩化メチレン, t-ブタノールなど)で進行するが水中では進行しない. (2)段階(b)は有機溶媒中でも, 水中でも進行する. 水中でのpH-速度曲線より至適pHは7以上である. (3)段階(c)は水中ではすみやかに進行するが, 有機溶媒中(塩化メチレン, t-ブタノール)では極めて遅く, 酸触媒が必要であることがわかった. しかし塩化メチレンー水二層系では, すみやかに進行することがわかった. ベンジンアルコールを基質に用いて, 塩化メチレンー水(oH8.9)中, BDP, N-ヒドロキシルアミンを触媒量用いて, 数10回上記サイクルが回転することがわかった. また可視光を照射すると, さらに回転数の向上がみられた.
|